内容説明
極限のどんでん返しが続く、劇薬ミステリ。
とある業者が誘う、「死にたい」という願望の先の、驚愕の結末。
極限のどんでん返しに翻弄される、息もつかせぬ“劇薬“ミステリー。
雇っていたバイトが自殺未遂し、周囲の態度と激務に苦悩するコンビニの雇われ店長。
愛する人のため、一刻も早く行方不明になりたいと言う女。
蝶のコレクションをふさわしい人に譲ってから、蝶の毒で死にたいマニアの男。
保険金がほしい元半グレの居酒屋店主。
赴任先の同僚から日常的に性暴力を受けるようになってしまった女性教師。
「死にきれないあなたのお手伝いをいたします」
死を望む者のもとにどこからともなく届けられる白いカードは、自称「自殺幇助業者」への連絡手段。
そこにある二次元コードは人々を、そして業者自身をも、思わぬ結末へと導いていく。
※この作品は過去に単行本として配信されていた『さんず』 の文庫版となります。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
まこみん
42
降田さんは、すみれ屋敷等でお馴染みになった。自殺したいが死にきれない人に白いカードが与えられ、これは自殺幇助業者への連絡手段。現れるのは若く明るい料理の得意なスガと年上で真面目そうな雰囲気のカトウ。5話からなる話はどれも展開が読めなく内容から暗い救いのない様になりがちなのに、先行きが気になり、スガとカトウの掛け合いや背後の組織の存在も気になったりで「劇薬ミステリ」の通りに最後まで楽しんでしまった。2026/03/04
annzuhime
37
死を望む者に届けられる白いカード。記載された二次元コードはある業者への連絡手段。自殺幇助という禁忌に分類されるテーマ。それでも面白いと思わされる内容。死にたいと思う理由は人それぞれ。ただ自殺を幇助するだけではないこの会社はなんなのか。手を貸す2人の過去が見え始めると、死にたがる人と向き合う姿勢の意味が分かる。自殺することで救われるのかどうかは、実際は本人とその関係者にしか分からない。そして結果がどうであれ、行動してしまったらもう手遅れ。2025/02/05
mayu
28
死にたいと思っている者に突然渡されるQPコードの載った白いカード。アクセスするとそこには"有限会社さんず"という自殺幇助のサイトに繋がって…という連作短編集。死にたい者、死ななければいけない者、それぞれに抱える事情がある。自殺という重いテーマを扱いながらも、さんずからやってくる明るいスガと真面目で無口なカトウのキャラのおかげでそこまで重々しくならずに読めた。そしてあまり深く死について考えると引きづられそうなので、これくらいの軽さが良いのかもなぁ。心がハラハラしたり、キリキリしたり中々にダークな一冊。2025/01/25
seba
22
死にたいと望んでいる人のもとへ届けられる二次元コード。繋がっているのは、そんな願望を遂げるための最後の一押しをしてくれるという闇深い業者のページ。自殺幇助または殺人の罪に当たるはずだが、ある理由により成り立っているとか。何が決行を阻んでいるのか、なぜ死にきれないのかを依頼者が尋ねられて答えに困るさまは、僅かな希望と捉えて良いのかどうか難しい。業者側の人間であるスガやカトウは、依頼者のその様子をそれぞれどのように見ていたか。内容はセンシティブで軽薄でかつ真面目であり、読んでいると複雑な気分になるおそれあり。2025/01/27
petitlyz
20
連作短編集。「彼女はもどらない」や「偽りの春」が面白かったのでこれも読んでみた。問題は、主な登場人物が追い詰められた人間と、「さんず」という自殺ほう助のための(?)会社の人間であるということ。「さんず」は誰かが自殺をする前のタイミングで、追い詰められた人物に二次元コードを送り、スガとカトウがやってくる。会社ぐるみで自殺を選ばせたりキャンセルにしたりする。本来は自殺を扱うから重いのだけれど、なかなか楽しめた。2025/10/24




