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内容説明
糖尿病患者の家族のための一冊
30年以上糖尿病診療を続けてきた専門医が糖尿病患者の家族に送るアドバイス
糖尿病患者を抱える家族のなかには、患者の血糖値が悪化しないよう食事管理に躍起になっている人が多くいます。
糖尿病が進行してしまえば人工透析になったり、足の切断を余儀なくされたり、失明などの合併症を招く可能性もあります。患者の診療に家族が同席した際に、医師から恐ろしいリスクを提示されてしまったのでは、家族が躍起になるのも無理もありません。
しかしそんな家族の想いもむなしく、患者が食事制限を守らない、あるいは守れないことから家族はイライラしたり、口論になったりして挙句の果てに夫婦不和や家庭崩壊に至るケースもあります。
糖尿病専門医として、三十数年にわたり5000人以上の糖尿病患者を診てきた著者は、糖尿病医療の進歩を踏まえつつ、「糖尿病があってもなくても、守るべき生活の注意点や食事内容に大きな差はない。健康的な生活や食事を心がけ、信頼できる医療機関で治療を受けているかぎりにおいては家族の中で糖尿病患者を特別扱いする必要はない」と述べています。
本書では、著者が長年にわたり自らの臨床経験で積み上げてきた知見を基に、糖尿病患者や家族が知っておくべき基礎知識を紹介し、患者に接する際に心がけてほしいことについてアドバイスしています。なかでも、健康的な食生活を段階的に身につけるための具体的な方法(「4段のハシゴ」)や、健康的な生活習慣の目安となる「ブレスロー博士の7つの健康習慣」、糖尿病と腎臓病の関係、信頼できる病院や医師の選び方なども詳しく解説しています。
糖尿病患者に何を食べさせればよいのか、何を食べさせてはいけないのか……さまざまな情報に振り回され、答えを見いだせなくなっている家族や、患者のために協力しようとしているのについ言い争いになったり、そのことで悩んだり、落ち込んでしまったりしている糖尿病患者の家族にとって必読の一冊です。
目次
はじめに
第1章 糖尿病患者の家族に生じる不協和音
夫婦不和、家庭崩壊も珍しくない
電車の中で小耳にはさんだ話
発病したり改善しなかったりすることで患者が非難される病気は珍しい
生活習慣病の中でも「自己責任」が問われやすい糖尿病
患者のことを思うからこその監視や厳しい言葉
過剰な糖尿病恐怖を植え付ける教育入院
第2章 患者の家族が知っておくべき糖尿病の基礎知識
糖尿病があろうとなかろうとするべきことは同じ
私が「さもなくば」と患者を脅す医師をやめた理由
30年以上、常時1000人を超える糖尿病患者を診ていて失明した人も足を切断した人もゼロ
インスリン治療について
糖尿病治療薬の進歩が糖尿病治療の在り方を変えている
低血糖とは
新しく登場してきた糖尿病薬剤について
①アルファグルコシダーゼ阻害薬
②グリニド薬
③チアゾリジン薬
④DPP4阻害薬
⑤GLP-1受容体作動薬
⑥ビグアナイド剤(メトホルミン)
⑦SGLT2阻害薬
昔とは変化してきた糖尿病治療における食事の大切さ
糖尿病の「ナチュラルヒストリー」を知ろう
心がけるべきことの正解は「普通」の範囲内にある
糖尿病を悪くしてしまう人は「食事を守らない人」ではない
「行動変容」は自然に起こるもの
うまくいっている人たちは特別なことをしていない
ベジファーストについて
糖質制限は特殊な食事療法
食品交換表を使うのは日本独特の指導方法
一生続けられないことは最初からやらないほうがよい
理想的な減量スピードは1年に3㎏
HbA1cについて
イベントについて
遺伝について
糖尿病治療の目的は
「糖尿病がない人と変わらない寿命と生活の質を確保すること」
第3章 糖尿病だからといって特別なことは必要ない
糖尿病患者と家族の生活上のチェックポイント
生活習慣を作っている3つの要素
「運動しない」にも当てはまる3つの要素
行動変容は起こさせるものではなく、「起きるもの」
健康的な食生活への「4段のハシゴ」
4段のハシゴそれぞれの具体的な意味
・1段目:3食をきちんと食べる
・2段目:主食と副食のバランスはほぼ同量に
・3段目:嗜好品は適量に
・4段目:やせるには食事を1割減らす
ブレスロー博士の7つの健康習慣
①喫煙をしない
②定期的に運動をする
③飲酒は適量を守るか、しない
④1日7~8時間の睡眠をとる
⑤適正体重を維持する
⑥朝食を食べる
⑦間食をしない
目標は「無意識に〇が増えていく」こと
高齢者の血糖コントロールについて
糖尿病の治療を続けていく原動力は家族
第4章 糖尿病と腎臓病の関係を知る
糖尿病患者を透析にさせないためのポイント
糖尿病性腎症による透析患者が増え続けている
糖尿病性腎症には「引き返せないポイント」がある
弁当箱の仕切りを真ん中にするイメージで主食とおかずを半々に
腎機能に合わせて弁当箱の仕切りを移動させる
透析開始は年に1人いるかいないかで透析阻止率は県のトップ
初期から腎臓を守る薬を上手に使えば透析は防げる
第5章 病院・医師選びは患者と家族で行う
信頼できるパートナーの見分け方
基本的に内科の医師を選ぶ
良い病院、良い医師を選ぶ
良くない病院、良くない医師とは
・診察なしで簡単に薬を処方する病院
・忙しくて糖尿病患者をきちんと診てくれない病院
・担当医が短期間で変わってしまう病院
・糖質制限を勧める医師
・HbA1cが上がると入院を勧める医師
第6章 糖尿病患者の家族にしてほしいこと、してほしくないこと
家族にしてほしくないこと① 最新の治療法など目新しい治療法を患者に勧める
家族にしてほしくないこと② 患者に生活習慣を守らせようとする
家族にしてほしいこと① 一緒に受診する
家族にしてほしいこと② 服薬を忘れないように協力する
家族にしてほしいこと③ 一緒に健康的な食生活を送り、一緒に運動する
おわりに
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