中公文庫<br> もう別れてもいいですか

個数:1
紙書籍版価格
¥880
  • 電子書籍
  • Reader

中公文庫
もう別れてもいいですか

  • 著者名:垣谷美雨【著】
  • 価格 ¥880(本体¥800)
  • 中央公論新社(2024/10発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784122075672

ファイル: /

内容説明

58歳の主婦・澄子は、横暴な夫・孝男との生活に苦しんでいた。
田舎の狭いコミュニティで、モラハラ夫に従うしかない澄子を変えたのは、離婚して自分らしく生きる元同級生との再会だった。
勇気を振り絞って離婚を決意するも、財産分与の難航、経済力の不安、娘夫婦の不和など、困難が山積。澄子は自分の人生を取り戻せるのか? 平凡な主婦による、不屈の離婚達成物語!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

bunmei

114
ここに綴られる夫への不満に、世の妻達は頷きながら、アルアルの思いで読み進めたのだろうか?自分達も互いに還暦を過ぎ、第二の人生を歩み始めた妻が、もしこんなことを考えていたのなら背筋が寒くなる。昭和を生き、夫婦の慣習やしきたりに束縛されて心の中に溜め込んできた、妻達の心の叫びが非情にリアルに描かれている。確かに、この主人公の夫ほど傲慢ではないにしろ、これまでの家庭と妻に対して自分も反省せざるを得ない部分もあると思った。一方で、全てが妻サイドの見解であり、夫の想いが全く語られていないのは整合性が無いとも思う。 2025/01/18

Shoji

36
離婚を願う妻の心の葛藤を描いた物語。離婚の原因は「夫が我慢ならない」だ。世の妻たちは、夫に対してそこまで「我慢」していたのか。読了後、ジェンダーギャップについて調べてみた。小説世界ではなく現実社会でこそ、女性は我慢を強いられていることが統計値で明らかになっていた。正直、驚いた。同時に、自身が無知で鈍感であることに嫌気すら感じた。私の家内には、主婦らしさ女性らしさを求めるのではなく、ジェンダーの平等を認め、個性そのものを尊重してあげなくてはと大いに反省。世のお父さん方は是非、一読を。2024/11/12

よっち

27
横暴な夫・孝男との生活に苦しむ主婦・澄子58歳。離婚して自分らしく生きる元同級生との再会をきっかけに、覚悟を決めていく離婚成立物語。田舎の狭いコミュニティ、ギスギスした友人グループ、モラハラ夫との生活などにすっかり希望を見い出せなくなっていた澄子。勇気を振り絞って離婚を決意して財産分与の難航、経済力の不安、娘夫婦の不和といった様々な困難に直面する展開で、でもこういうのはやってしまえば意外と何とかなるんですよね。孝男がどうなったのか気になりましたけど、思い切った決断をした澄子の人生を応援したいと思いました。2024/10/23

mayu

26
いやー凄いです。熟年離婚の指南書と言っても過言ではないのだろうか。旦那に暴力を振るわれている訳でもなく、借金や不倫に悩んでいる訳でもないけど、不快な言葉や匂いに存在を感じるだけで苦痛を感じる。60歳手前の地方に住むパート主婦、澄子の離婚までのあれこれの物語。歳を重ねてからの離婚の大変さや迷いと葛藤がこれでもかと凝縮されていて濃い!母に会う度聞かされる父への愚痴が浮かび上がり、父は同じ様な事になって母がいなくなったらとてつもなく困るだろうなぁ。あぁ…うちも同じ様なもんだわと感じたリアルな一冊だった。2024/10/28

プクプク

18
わかる〜と何度も思いながら読んだ。同じような世代、澄子の気持が手に取るようにわかる。そういえば、子どもが小さいときに同じように感じていたなぁ。でも男性たちも仕事人間の世代だったんだろう。世の中やっぱり変化してる。離婚なんてしたければ出来る時代になった。イヤならはやく再スタートしたほうがいいね〜この本を読んでそう思った。長く我慢することはない。ただ澄子と同じで、私たち世代はその後の生活にどうしても金銭的不安が残るけど、心が自由になることって大切と思った。2024/12/18

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/22162960
  • ご注意事項

最近チェックした商品