内容説明
「十手持ちってな、因果な商売ですぜ」
無残な屍骸をみるたびに、臨時廻り同心の長尾勘兵衛は虚しくなる。
そろそろ隠居しようかとも思うが、この世の中、理不尽で腹の立つことが多すぎる――。
そんな勘兵衛のもとに、二十年余り失踪していた恋女房の静が戻ってきた!
しかし記憶を失っており……。
傑作捕物帳「十手裁き」シリーズ、堂々開幕!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
81
坂岡さんの鬼役を読んでさらにそのコミック版を読んでいますが、最近再刊し始めたうぽっぽ同心シリーズ(11作既刊)が面白そうなので手に取りました。主人公は56歳の同心で35年間務めてきた人物で、妻が娘を生んでから出奔してしまい2年前に戻ってきたという設定になっています。すっぽんの銀二という手下と一緒に江戸での事件を解決していきます。わいろを一切受け取らずに手柄を他の同心に譲ったりしてのんきな人物とみられています。ここには3話収められていて十分楽しめる話になっています。2024/11/27
ぶんぶん
20
【図書館】うぽっぼの新シリーズ、と言っても古い作品ですが、徳間文庫からの転載です。 何と言って「お静」が戻って来たのが新機軸。 記憶を失った静とこれから暮らして行く、それが勘兵衛にどう作用するか楽しみである。 相変わらず飄々と事件を解決手行く勘兵衛、鯉四郎の助っ人が充分らのが判って来た。 季節の移ろいを織り交ぜるのが坂岡氏の流儀、四季の行事も忘れない。 良い江戸を楽しみたい。2025/02/24
goodchoice
0
これの徳間文庫版を読んだのは20年近く前のことで、内容は読み進むうちに何となく輪郭がつかめてきた。個人的に好きなシリーズなので違った機軸で進めて欲しい。2025/02/26
asky0084
0
★★★★☆2025/01/03