角川文庫<br> 失われた岬

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角川文庫
失われた岬

  • 著者名:篠田節子【著者】
  • 価格 ¥1,320(本体¥1,200)
  • KADOKAWA(2024/10発売)
  • ポイント 12pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784041150092

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内容説明

ノーベル文学賞を受賞した作家・一ノ瀬が、授賞式前日に失踪した。彼の足取りを追った担当編集の相沢は、北海道のある岬の存在に辿り着く。その岬では30年ほど前から何人も消息不明になっており、得体のしれない薬草の噂まで流れていた。相沢は過酷な道のりの果てにようやく一ノ瀬を見つけ出すが、すでに彼は変わり果てた姿になっており……。人を人たらしめるものとは何か。生きる意味を問う、戦慄のサスペンス・ミステリ!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

バイクやろうpart2

33
篠田節子さん作品13作目です。久しぶりの篠田さん作品、冒頭から不可解な失踪、足取りを追った先は、最果ての岬、危険な匂いに引きずりこまれます。その岬は欲望の果て、時を超えて、人間が持つ欲望を、これほどのスケールで描く篠田ワールドに、どっぷり陶酔させて頂きました。2024/12/18

coldsurgeon

8
過去から近未来にかけて、薬物依存に疲れた人々を救う不思議な共同体の存在が、新興宗教集だの如く描かkれれが、そこに神や仏はいない。生薬というか複数の植物の実・葉・茎・根などを煎じ捏ねた薬物が、解脱したよう精神状態、あらゆる欲を生理的欲求をも消失させてしまう状況を生む薬物の正体を追う中で、近未来の世界は不穏な状況を迎える。自分自身は、生きることに何を求めるのか、と問われているような気になる。2025/05/28

のじ

7
最近読書する体力が落ちて来たのか、それともこの作品が難解なのかよくわからないけれど、篠田さんの作品にしては読むのがかなり大変だった。ページ数も多いし?少しずつ読み進めていたせいか、時系列と登場人物が混乱してしまった。ごく近未来の部分が出てきて、不安な時代になっているのも読んでいて気持ちが重くなる。個人がどこに向かうべきなのかよくわからないのと同様に世界もどこに向かったら良いのかよくわからないのかもしれない。2025/06/19

nori

5
Even this author she could not foresee 2025 world from the time of writing around 2018, especially Russian invasion to Ukraine. If she included dividing world in this novel, how she depicted the back ground of this story?

後ろのお兄さん

5
ディカプリオの映画で有名になった、アレックス・ガーランドの「ビーチ」を彷彿とさせるパラダイスロストの物語。ただ、ガーランドとはっきり違うのは、その「パラダイス」は本当にパラダイスなのか、という疑問も突きつける点。 欲望がなくなることは生き続けることを放棄することにも繋がる。きっとそうなんでしょう。 細かいところでなるほどね、と思ったのは、栂原清花が年齢に比して若く見えたところ。カロリーレストリクションは長生きに繋がる。けど、発現が制御される遺伝子の要素に分けようとするとうまく機能しない。生薬かよ笑2025/01/24

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