未来の図書館、はじめませんか?

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¥2,200
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未来の図書館、はじめませんか?

  • 著者名:岡本真/森旭彦
  • 価格 ¥2,200(本体¥2,000)
  • 青弓社(2024/10発売)
  • ポイント 20pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784787200532

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内容説明

図書館にいま必要な「拡張」とはなにか。市民と行政、図書館員が日々の小さな実践を通して図書館の魅力を引き出す方法や、発信型図書館をつくるためのアイデアを提案する。地域を変えて人を育てる「未来の図書館」へと向かう道を照射する刺激的な提言の書。

目次

まえがき――図書館は知の番人だ

第1章 図面から生まれる図書館は正しいのか
 1 市民に盲目な、「図面から生まれる図書館」
 2 図書館デザインの行方
 3 消えた“図書館職人”の時代
 4 図面から生まれる“効率図書館”の実情
 5 出来合いの公共施設には、“しなやかさ”が宿らない
 6 市民から生まれる図書館
 7 信じることからはじめよう、市民のちから
 8 本当の、市民の声の聞き方

第2章 図書館の“周辺”にある、進化のチャンス
 1 ゲーム機がある図書館
 2 メディア利用から見る「静かな図書館」
 3 市民利用に見る騒がしい「シェアオフィス」のニーズ
 4 図書館ウェブサイトは本当に公共性があるのか
 5 日本の公共空間の捉え方

第3章 図書館の原風景を見つめる
 1 ひとつとして同じ図書館はない
 2 多様な歴史から生まれた図書館の原風景
 3 輸入された原風景「無料図書館」
 4 二冊目の『市民の図書館』を探して

第4章 「足で見る」図書館
 1 いろいろな図書館を知ることが“ライブラリーリテラシー”を上げる
 2 質は量から生まれる
 3 すべてがすばらしい図書館なんて存在しない
 4 「アポなし訪問」の壁と図書館の閉鎖性

第5章 「まち」から生まれる図書館、図書館から生まれる「まち」
 1 「まち」から生まれる図書館
 2 都市総合計画は、図書館のあり方を考えるうえでの必須資料
 3 土地を知り、まちを立体的に理解する
 4 まちの課題はフィールドワークでしか見えてこない
 5 図書館から生まれる「まち」

第6章 さあ、図書館をつくろう
 1 新設だけが「図書館づくり」ではない
 2 ビジョンがない「基本構想」への違和感
 3 図書館のためのビジョン・メイキング
 4 フィールドワークを経たうえで基本構想をまとめる
 5 基本構想は未来から見た未来を、いまからつくること
 6 図書館を形に――「基本計画」「整備計画」
 7 ハード面とソフト面は切り分けて外注すべき

第7章 「発信型図書館」のためのアイデアのつくり方
 1 ワークショップの罠
 2 図書館で見つけるアイデア「百連発」
 3 アイデア+マラソン=「アイデアソン」
 4 書くブレインストーミング「ブレインライティング」
 5 「聞きたいこと」と「発表したいこと」を最大にする会議「アンカンファレンス」そして「ライブラリーキャンプ」
 6 図書館を発信――「メディアリレーションとロビイング」
 7 見せるから伝わる――「アドボカシー」
 8 自分の“財布”をもつ強み「ファンドレイジング」

第8章 図書館の拡張
 1 「図書館で起業」は可能か?――「産業支援」
 2 図書館の役割は知の総合コンサルタント――「議会支援」と「行政支援」
 3 図書館のサードプレイス、どう生かす?――「市民活動支援」と「市民協働」のあり方
 4 魅力再発見は図書館の「観光支援」で
 5 新しいことが起こり続ける「デジタルアーカイブ」
 6 図書館は「オープンデータ」の守護神になるのか?
 7 「MOOC」で学習の地域間格差を、ゼロに

図書館をつくるための本棚

図書館系業務実績一覧

ほか

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

きいち

33
現実の課題の解決に向けプラグマティックに行動している人の本は元気になれるなあ。◇高校・大学時代に図書館の力を実感していた著者が、Yahoo卒業後に図書館コンサルタントとして出会ったさまざまな問題。○○があかん、と足を止めることなく、それを乗り越えるならどこでどんな合意形成が必要か、と次へと進んでいく。ワークショップの技法も参考になる。◇印象的なのは「現場に足を運ぶこと」と図書館法や自治体の基本計画といった「原点の確認」の重要視。この2点、ないがしろにされがちで自分もいつも苦戦するところなので嬉しくなった。2015/04/19

Nobuko Hashimoto

28
図書館コンサルタントによる図書館関係者向けの提言。年に300館以上の図書館(室)を見て回り、図書館の構想作成を支援する専門家ならではの視点と具体的な経験。その土地を足で歩き、土地の人と言葉を交わして、地域の実情を肌で理解することを重視する姿勢は図書館に限らず取り入れるべきかと。フィールドワークのやり方、ワークショップの方法など実践的な方法論も紹介されている。でも実は、一番印象的だったのは、著者自身の図書館との関わりの部分。「調べ学習」の経験のところがとても面白かった。2019/09/29

izw

15
3/20に渋谷ジュンク堂で開催されたトークイベント『大串夏身×岡本真×吉井潤「図書館のこれからをガチで語る」』に参加したときに、吉井さんの「29歳で図書館長になって」http://bookmeter.com/b/4787200542 と一緒に買ってきた本です。新しい図書館のあり方を真剣に考えて、いくつもの図書館つくりに参画している姿がよく分かります。富山市立図書館もかかわったそうなので、今度富山に行ったら寄ってみなければと思っています。2015/04/26

Piichan

12
産業や議会、行政の支援に図書館が活用されるべきという主張が印象に残りました。日本はITでアメリカや中国に敗北した以上、IT産業よりも図書館を充実したほうが有意義ではないかと思います。 2018/01/27

鳩羽

12
図書館は静かに本を読み、選び借りてくるところ、というこれまでの図書館像からどう広げていくか。あらゆる層に開かれてきたはずの図書館だが、いそれが本や新聞の閲覧といった特定のメディア利用者に偏った利益になっていないかというのは、なるほどと思った。産業支援、議員支援、市民支援と、無関係な住民が出てこないように色々巻き込んでいかなければ、理解も費用も得られない。2015/08/03

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