内容説明
1895年10月8日、朝鮮駐在特命全権公使・三浦梧楼指揮の下、日本の官僚と軍人が朝鮮王朝の王宮・景福宮に乱入し、王妃を殺害するという大事件が発生した。本書はその顛末を詳述したもの。韓国でも翻訳出版され、大きな反響を得た。日本で「閔妃暗殺」と呼ばれるこの事件は韓国では「乙未事変」と呼ばれ、日本人にとっての「忠臣蔵」のように誰もが知る歴史的出来事となっている。一方、日本では歴史教科書への記載も少なく、認識している人も多くはない。いったい誰がなぜこのような凶行を計画したのか? 未来のために、日韓関係に深い傷を残したこの大事件の全容を知る。
目次
プロローグ──池上本門寺の墓地にて/李氏朝鮮王朝通信使/大院君、政権を握る/閔妃登場/悲しき王妃の座/閔氏一族の結束/王世子誕生/朝鮮の鎖国を破った日本/反閔妃、反日のクーデタ/大院君拉致事件/開化派青年たちの見た日本/閔妃暗躍/王妃をとりまく外国人たち/刺客と世紀末のパリ/外務大臣陸奥宗光の記録/朝鮮王朝の分裂外交/閔妃の自負心/日本公使の交替/下関の李鴻章/公使井上馨の失権/王妃暗殺計画/決行前夜/暁の惨劇/広島裁判の謎/陸奥宗光への疑惑/エピローグ──日韓併合への道/あとがき/主要参考文献/解説(森万佑子)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
kawa
28
国を代表する公使が赴任地の王妃の殺害に関わっていたとは…。弱肉強食何でも有りの帝国主義の時代。珍しいとは言えない事件かもしれないのですが、やられた方の立場で考えるとたまったものではないし忘れられない歴史なのだろうと想像する。私たちにとっても、彼の国との交流のなかでそんな蛮行が行われたことは知っておかなければならないし、ましてやこの年になってその詳細を知るということは恥ずかしい話しだ。2025/05/08
ポルターガイスト
9
傑作だった。原著は1980年代後半に書かれているし,あくまで半分歴史小説みたいな内容なので,いろいろ古い部分や限界はあるのかなと思うが,さすが筆者が作家だけあって文章がとても読みやすく,一気に引き込まれた。スリリングで含蓄に富んでいる。江華島事件,壬午軍乱,甲申政変など高校世界史で学びづらい部分を補完する意味でも有意義だった。それにしても10年以上歴史の教員をして,この時期の韓国史に関する知識が十分になかったのはかなり力不足だったなあと思う。恥ずかしい。日本に暮らしてる人なら読む価値絶対ある。2024/09/01
卯月
4
『甘粕大尉』著者の本、というだけで事前情報なしに購入。日本人が李氏朝鮮の王妃を殺害、という出来事自体を知らなかったので、読み始めて驚いた。高1娘は、世界史の時間に先生から聞いたと言っていたが。この年齢まで、隣国のこんな大事件を知らず申し訳ない気分。日清戦争終結後の1895年10月。駐韓公使の指揮で、光化門を乗り越えて中から開け、日本人の一団が王宮に乱入、閔妃を暗殺し庭で遺体を焼く。こんな杜撰な作戦、よく決行しようと思ったな……。イザベラ・バードが閔妃に会っているらしいので、『朝鮮紀行』も読みたくなった。 2026/03/08
jam
4
日本人なら全員読むべき本だと思う。閔妃暗殺事件について私はほとんど知らなかった。歴史の授業でも教えてもらった記憶はない。韓国では(当然ながら)日本における「忠臣蔵」ぐらい知られた事件であるらしい。一言で言えば、日本は過去のアジア諸国への加害の歴史をなかったことにしてしまっているので、国民も教えられていない。しかしそれではまずい。ヴァイツゼッカーの名言を待つまでもなく、過去をきちんと総括しなければ新しい未来は築けない。2024/09/11
Go Extreme
2
大院君、政権を握る 閔妃登場 悲しき王妃の座 閔氏一族の結束 王世子誕生 朝鮮の鎖国を破った日本 反閔妃、反日のクーデタ 大院君拉致事件 開化派青年たちの見た日本 閔妃暗躍 王妃をとりまく外国人たち 刺客と世紀末のパリ 外務大臣陸奥宗光の記録 朝鮮王朝の分裂外交 閔妃の自負心 日本公使の交替 下関の李鴻章 公使井上馨の失権 王妃暗殺計画 決行前夜 暁の惨劇 広島裁判の謎 陸奥宗光への疑惑 日韓併合への道 隣国への遺憾の念・それを基にした有効関係・相互理解を深めて下さるように 同胞に対する私の信頼2024/09/19
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