内容説明
主婦たちを苦しめている「女らしさの神話」から脱するには,女性は妻や母としてだけではなく,一人の人間として生きなければならない.家庭という「居心地の良い収容所」から抜け出て,自己実現をはかることが必要なのだ.時代を動かしたフェミニズムの記念碑的著作.一九六三年の初版以後に増補された文章も収録した完全版.
目次
凡 例
第一〇章 主婦の仕事は果てしない
第一一章 セックスを求める人々
第一二章 進行する非人間化――居心地の良い収容所
第一三章 自己の喪失
第一四章 女性の新しい人生設計
序論 一〇周年記念版によせて(一九七三年)
エピローグ(一九七三年)
メタモルフォーゼ 二世代の後に(一九九七年)
原 注
訳者解説
索 引
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
藤月はな(灯れ松明の火)
54
アメリカ資本主義社会が広めてきた「女らしさ」という神話。家事で手間の掛かる事こそが愛情だという思い込みとそれを利用した商品づくり、「女性=セックスシンボル」という刷り込みによって愛情の感じ方が動物化される事によって現れる不満とその先に行き着く不倫など、神話の囲い込みは社会によって波及し、確固たるものとされていく。遂には最もミニマムな社会でもある家庭において非人間化する所まで作用し、蝕んでいく事も痛烈に非難する。更には女性の再学習の選択肢も「女性らしさ」から抜け出せていないという指摘に頭を抱えたくなる。2024/11/02
蘇我クラフト
2
第二の性のような気もしなくもないと思いながら読み進める。上巻はほとんどが検証結果であって長々としていたが下の12章は面白かった。神話を背負った女性から生まれる子供たちの変化、心理学者が密に思っていたことが興味深く読める。一貫して同じことを繰り返すような本だったがアメリカの白人女性、中流階級の主婦が抱えた悩みを異国人として読む感覚は何とも言えない不自由さを押し付けられた気がする。上野千鶴子が同時代に日本主婦に関する本を書いているから読み比べるのも面白そうだ 世界的問題だということがわかる2025/02/16
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