内容説明
40万部突破の大人気シリーズ!
「心神喪失者の行為は罰しない」
刑法第39条vs連続殺人鬼
救うべきは誰か。
凄惨な殺害方法と、稚拙な犯行声明文で世間を震撼させた「カエル男連続猟奇連続殺人事件」。事件のキーマンである有働さゆりは医療刑務所から脱走し、行方知れずのままだった--。
その頃、精神疾患を抱える殺人犯を無罪にした人権派弁護士が何者かに殺害される事件が発生。遺体のそばには、あの稚拙な犯行声明文が残されていた。捜査一課の渡瀬と古手川はカエル男の犯行を視野に入れて捜査を進めるも人権派弁護士の殺害は続く。これまでと異なる動きを見せるカエル男に翻弄される渡瀬は、ある人物からひとつの提案を受け……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hirokun
162
★4 中山七里さんは新刊を中心に読んでいる作家さんだが、今回のカエル男シリーズは前作しか読んでいないため、内容的に少しついていけないところもあったが、エンタメ小説としてしっかり楽しませてもらった。刑法39条の問題をテーマの一つとしているようだが、私自身は理と情でいうと理が勝るタイプではあるが、近代法の考え方と社会の安定・安寧のあり方をじっくり考えてみる必要があるように思う。法制度において、感覚的に判断して拙速で結論を出すことほど恐ろしいことはない。2024/12/07
yukaring
151
いよいよ終わってしまった…。しかし完結編にふさわしいフィナーレ。このシリーズはやはり中山作品の中でも別格な面白さ。可愛い表紙に反比例する残虐さも健在。「引き摺る」「啄む」など今回もバラエティに富んだ殺害方法と稚拙な犯行声明で警察を翻弄するカエル男。精神疾患を持つ殺人犯を無罪にした人権派弁護士が殺され渡瀬警部と古手川刑事は犯人の足取りを追う。世論は刑法第39条の存在について議論を戦わせるが救うぺきは果たして誰なのか?被害者遺族の怒りや悲しみがリアルで胸が痛くなる。切なくそして衝撃のラストまで一気読みの1冊。2024/12/11
うっちー
146
何か終わってホッとするシリーズでした2025/03/22
しんたろー
142
刑法39条をテーマに4作目(『嗤う淑女 二人』が3作目に当たるとは!)になった本シリーズも遂に完結…1作目の凄い衝撃を超えることはなかったが充分に楽しめた。そして今更ながら「古手川が主役だったんだなぁ」と思う。事件そのもののグロさは健在だが、昔は中山さんのウリであった「どんでん返し」が無くなってしまったのは、多作ゆえに仕方がないか。それより、古手川や「カエル男」のドラマが切なくて余韻があり、決着に納得。御子柴、光崎、真琴、キャシーなど他シリーズからの出演も毎度ながら著者らしいファンサービスで嬉しかった👍2025/01/30
タイ子
132
カエル男と言えば、凄惨な殺害方法と死体のそばに残す稚拙な文章のメモ。今回も3件の殺人事件で振り回される古手川刑事と、渡瀬警部。医療刑務所から脱走した有働さゆりの犯行と決めつけて捜査をする刑事たちの中で常に冷静かつ鋭い観察眼の渡瀬警部。さゆりに固執する古手川刑事に対する愛のムチ、いや名言が好き。事件の被害者にはそれぞれ共通点がある。刑法第39条の壁。解剖医は光崎教授、有働さゆりの弁護士は御子柴、そして練られた動線に絡められる刑事たちの前に現れるカエル男。この結末はやはり切なさを感じてしまう。2024/12/29
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