内容説明
熊野へ向かう列車でキスをするカップルの女に淫蕩な血を幻視した「私」は、那覇、ランカウイ島、ワイキキ、金沢、ソウルを経巡りながら、存在を問い、死と向き合う。それぞれの土地の記憶から紡ぎ出された物語は、やがて語る自己を無化し、すべてをエロスへと解け出させてしまう――。交差点(コーナー)を探す旅の軌跡。連作短篇集。
目次
ブラックサテン
交響
砂浜に雨が降る
Radio Hawaii
蜘蛛の家
地上にひとつの場所を!
白猫
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
渡邊利道
4
まどろんで、青山真治の小説では結構好きで何度目かに読み返した。最初の話が好きで、あとは読読みながらでもよくなってくるのだが、何度も懲りずに読み直してしまう。世界のホテルを転々とする連作で、音楽や映画や小説の話題がずっと出くるのがどこか私小説っぽい。第一話を読んだ後にいつもオン・ザ・コーナーを聴き直してしまう。すごいかっこいいイントロだけがずっと続いているようなアルバム。読んだのは親本。2019/11/14
garth
1
「あなたはひとりではない。わかりますね?」(「地上にひとつの場所を!」)2010/04/23
ネムル
0
映画、音楽、小説と土地とが交差する場所。ゴダールとエレクトリック・マイルスと中上健次とか紀州で交差するらしい……ふぅん?2009/11/12
r
0
ファミリーヒストリーの章にある「誰もが逆境を生きた人だった」って一文がもうすべての青山映画じゃん!!!涙涙涙2025/06/10
yoyogi kazuo
0
中原昌也に関係することが何か書かれていないかと思って借りて読んでみたが、なかった。2023/03/23
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