内容説明
科学捜査を切り開いた捜査官の極秘ファイル
地下鉄サリン事件、和歌山カレー事件、ルーシー・ブラックマン事件……日本中を震撼させた凶悪犯罪に対して、科学的知識を駆使し、わずかな痕跡から謎を解き明かしてきた男がいた。刑事とともに捜査の最前線に立ち、「科学と捜査の融合」を志した日本初の「科学捜査官」が綴った、息をのむような戦いの日々と、貴重な歴史的記録。
【警察小説の第一人者・黒川博行氏 絶賛!】
「バイブルにして読まなあかんです」
第一級資料+傑作ノンフィクション
●オウムの科学を解明した伝説の男
この事実は、オウム真理教が生成したこの特異なサリンが、松本で使用されたものであることを証明する科学的な根拠になった。科学は嘘をつかない。しっかりと事実を突き詰めたとき、全ての説明に矛盾がなくなる。(本文より)
※この電子書籍は2021年3月に文藝春秋より刊行された単行本の、文庫版を底本としています。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のぼる
11
警察小説愛好家としては、有名事件における科学捜査の記述は興味を持って読んだが、著者の最も伝えたかったことは、あとがきに集約されている。2024/12/11
Mark X Japan
6
タイトル通り、科学の力で多くの事件に挑んだノンフィクションです。それだけではなく、科学によって捜査を近代化させた功績も大きいです。また、努力を継続する大切さも実感します。☆:4.52024/11/05
ウルトラマンマサキ
1
世の中には知らない凄い男がいっぱいいる。そんな気持ちを思い起こさせられる内容。オウム真理教事件の科学的な見地からの解明を始め、和歌山カレー事件や歌舞伎町のビル火災事件等、記憶に残るこれらの難事件の解決の核に、たった一人の男(筆者)が絡んでいたことに驚く。この人がいなければこれらの事件はまともに解決していなかったのだろう、と推察する。大谷翔平ももちろん凄いが、このような世に出てこない、スポットライトを浴びない地味な仕事を、自分のほぼ全ての時間を投じて行い続けて頑張ってくれている人に尊敬の念を感じてやまない。2025/04/15
kmori299
1
大変面白かった。一つ一つの事件についての記述はとても興味深い。前例にないことを嫌う警察という巨大な組織の中で、長期的にやりたいことと今自分がやるべきことが同じで無い時、やるべきと思ったことをやったがために長期的にやりたいことができない立場になってしまう、その鬱屈は想像できるように思った。どちらかが間違っているわけではないがゆえに、しんどいなと思った。2025/02/09
やー
1
初の科学捜査官とあるからどういうことだと思ったら科捜研とは別だそうだ。どこまで警察としての権限があるのかはわからないが、事件にまつわる話は面白かった。とくにオウムのサリン製作者が著者にだけ心を開いた場面は印象的だった。警察内での人事においては組織の邪魔が見えてうっとうしい。頭の良すぎる人にありがちだが、説明されても理解できないところも多かった。 やっぱり国のために努力できる人は強い。 2025/01/25
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