内容説明
人々の歴史と怪異が交差する怪談集
「この家はあるじ夫妻の死と共に滅びる」
井戸を埋めた家に起きた災禍 ――「ある家の祟りの記録」より
怪異体験を克明に炙り出す川奈怪談!
6000件を超える怪談取材を行ってきた川奈まり子が、人間の業と情念、因果応報の物語を体験者視点の語りという新たな読み味で綴る。
・毎夜夢の中で赤黒い何者かに責めさいなまれる――やがてわかる悲しい事実「おはぎちゃん」
・黄昏時に誰もいない自宅にひっそりと佇む見知らぬ男女、その壮絶な理由「逢魔が時の家」
・遠方に住む伯父が遺産を寄越せと言い出して…相続争いが生んだ怪異「帰
るところ」
・客のいない明け方のカウンターに置かれる酒の入ったグラスとは「バーの指定席」
・旧家の古い井戸を改修するとともに始まった不幸の連鎖の顛末「ある家の祟りの記録」
――など40編を収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
HANA
56
実話怪談集。タイトルにある因果という語が示すように、幽霊や因果が含まれている話が多い。それらから切り離された、主に起きた出来事だけが語られる事が主流の現在の実話怪談から見ると割とオールドタイプに思えるなあ。ただそれらが現在の実話怪談には見られない魅力を秘めているのも事実。例えば井戸を埋めた事によって衰退する一族の話などは、原因がはっきりしているため読者としては完全に切り離された立場で安心して読む事が出来るし。戦前を舞台にしたモボシリーズなどもあの黄昏の時代をよく表してるし。独特の魅力を持った一冊でした。2024/11/17
こちょうのユメ
16
著者の独自の綿密な取材と視点で描きだされた怪談話。これまでの著作とは多少毛色が異なっているようだ。因果応報的なエピソードが多く、人間はなんて「業」が深くて悲しいんだと思った。中でも、大正・昭和時代を舞台にした異色の「モボの帝都怪談集」や、古井戸の復讐といえる連作「ある家の祟りの記録」はとくにおぞましい。フランクな言い回しもまじえながら、ネットリとした恐怖を追体験させてくれる。リアル感を出すため、方言での会話体がちょっと読みづらいと思ったが、読後に残る恐ろしさは超絶しているのだった。2026/06/08
たくぴー
15
怪談蒐集がまとめられていて、一つ一つは面白いけど時代が近代から過去へと行ったり来たりするので一気読みしてると頭がこんがらがる。それぞれ独立した話だから仕方がないけど、過去から近代へと順番に並べておいてほしかった。文章はすごく良かった。2024/11/07
eyemu
13
最後の方、呪いなのか。 いろいろあり過ぎて、辛い。 「家」や「土地」に憑いた禍いについて考えてみるけど。 自分ではもう、どうしようもできないレベルだと思うんだよね。 ただ、その禍事に弄ばれて身体や精神に支障をきたす。 どれも大体、誰にもどうしようもなくて詰んでる感あり。2024/11/05
ankowakoshian11
3
読了。2025/08/16
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