内容説明
明治・大正期の軍人・政治家。連合艦隊参謀長として日本海海戦に参加。五つの内閣で海軍大臣を務め、政党勢力と連携しつつ海軍拡張をはかるが、のちワシントン会議の首席全権として軍縮を決断・実行する。首相に就任後、シベリア撤兵を行ない、国際協調外交と普通選挙制の導入など国内改革を目指しつつ在任中に病死するにいたるまでの生涯を描く。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ジュンジュン
13
海軍軍人でありながら、軍縮へ舵を切った人。どんな心境の変化があったのだろう?本人の肉声を伝える史料が戦災で失われたのが惜しまれる。ただ、他の証言などから初の総力戦(WW1)が転換点だと思われる。それにしても…こんな事出来る人、他にいるだろうか?ハイライトは勿論ワシントン会議だが、それ以外(生い立ちから軍人、軍政家、首相、死去まで)も過不足なく押さえられている。2025/04/08
MUNEKAZ
12
戦前日本の失敗を回避するIFを考えたとき、隠れたキーマンになる人物なのではないか。大局的な視点からの軍縮条約締結、首相在任中に見せた普通選挙と議会改革に対する熱意を思うと、長生きしたらどうなっていたのかと期待してしまう。ただその肉声を伝える史料は戦災で失われたようで、核心まではわからないもどかしさも残る。自身に反発し後に「艦隊派」の首魁となる加藤寛治を庇護し続けたのはなぜか。薩派海軍の中で非主流派として何を思っていたのか。いずれにしても大戦後の非戦ムードを代表するような軍人/政治家である。2025/05/07
くらーく
1
今でもそうだけど、組織を縮小するのは、どこでも大変だし実行者には大きなプレッシャーがかかるよねえ。まして、大日本帝国海軍だしねえ。命がけだね(実際に亡くなっちゃた)。 今だって同じなのだけど、なかなか決断できなくて、現状維持で時間が過ぎるのをただ待っているトップの方々がいるんじゃないかねえ。 イーロン・マスクのように、政府の支出を大きく減らす、なんて言う日本の方はいないのかねえ。2024/12/21
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