内容説明
わたしカナダに行きます…! 50歳のカナダ留学エッセイ!!
コロナ禍もようやく落ち着き始めた2021年7月、光浦靖子は日本を出発しカナダへ――。
PCR検査を受けるのにも一苦労。16日間の隔離に始まり、ままならない英語に悪戦苦闘しつつ、語学学校で出会った女王様のようなコロンビア人女性のヘレナや、バンクーバーに住む作家の西加奈子さんをはじめとする日本人ママ友会、名付けて「オバンジャーズ」に頼った引越し騒動、そしてカレッジへの道が開けたことなど、新しい世界を知る不安や期待や興奮をありのままの心情で綴る。
カナダでの暮らしがわかる写真もカラーで多数収録。
50歳での初の海外暮らし。アラフィフ世代はもちろんのこと、全世代に共感を呼ぶ、待望の留学エッセイ!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nonpono
88
コロナ禍で50歳でカナダ。まるでロールプレイングゲームのように最初は1人だった光浦さんが、いろんな試練を乗り越えて、差別を乗り越えて、本当の友達と友情を育み少しずつ強くなり、カナダで学び生きる物語。その素晴らしさが写真により、さらに伝わってくる。きらきらした要素はない。だけど、その地道さが50年生きてきた知恵か。何気にカナダの食材で、和食を作る話も工夫も好きだ。西加奈子さんの闘病記を読み、気になり出したカナダ、同級生が留学していたカナダ。人種のるつぼで移民の国。出逢い、人は人によって何歳でも変われるね。2025/03/23
クプクプ
79
面白すぎる本なので、控えめな感想を書きます。バンクーバーへ英語留学をした光浦靖子は、最初、コロナ禍で、入国手続きに戸惑い、その後もステイ先から、一人暮らしへ移行する際も、頼もしいカナダ人が現われ、助けられる。バンクーバーは、針葉樹林の中をトレッキングしたり、カヤックなども楽しめ、海辺を見下ろす眺めのいい丘があるそうです。コロンビア人の女性との友情が生れ、巻末には、コロンビア旅行も載っていて、一粒で二度美味しい作品です。日本人女性作家や日本人女優が登場しますが、名前は読んでからのお楽しみ、ということで。2025/06/25
萩
64
歳を重ねると好奇心よりも億劫が勝ってしまうのは私だけではないだろう。攻めよりも守りに入ってしまうのも私だけではないだろう。光浦さんは凄い。50歳にして仕事を休業してカナダへ留学したのだから。異文化生活でのあれやこれやといつまでたっても英語が上達しない悪戦苦闘日記となっている。前作では光浦さんと私って似てるなぁと共感しきりだったが、今作ではもうそんなことは思えない。交友関係も視野もグンと広がっているようで羨ましいかぎり。それでも名言「無からでも不安を生み出すことができる」精神は健在のよう。続編も楽しみ。2025/01/01
えんちゃん
59
コロナで延期していたカナダ留学。やっと実現させた光浦さんの留学エッセイ。でも思い描いていた通りには進まない。戸惑って泣いて助けてもらって。ゆっくり前進する姿は本当に尊敬です。でもなんか全然楽しそうに見えなかったです。むしろしんどそう。有名人として扱って欲しくないけど本は出したい。さまざまな葛藤があるのかもしれません。料理学校ではどんな生活が待っているのでしょう。2025/05/11
pohcho
59
ようやくカナダ留学した光浦さん。50代の海外留学は、新しいことが覚えられないとか、体力がないことの他にコンピュータの壁もあるんだよね。折しもコロナ禍でいろんなことがオンラインになって苦労されているご様子が他人事でなく感じられた。そして前作の時も思ったけど、普段は慎重なのに突然思い切ったことをされるなあと。今後はシェフ養成のカレッジに通われるそう。次作も楽しみ。2024/12/23