中公文庫<br> 江戸川乱歩座談

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中公文庫
江戸川乱歩座談

  • 著者名:江戸川乱歩【著】
  • 価格 ¥1,430(本体¥1,300)
  • 中央公論新社(2024/09発売)
  • ポイント 13pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784122075597

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内容説明

戦前、孤高の「人嫌い」として知られた作家・江戸川乱歩は、戦後、日本探偵小説界の名ホストとして活躍した。
森下雨村・横溝正史ら雑誌「新青年」の立役者たちから、小林秀雄・幸田文ら文壇の著名人まで――探偵小説の魅力を共に語り尽くす、夢の饗宴!
乱歩の参加した主要な座談・対談をセレクトした文庫オリジナル。

生誕130年記念刊行

〈解説〉小松史生子

【1 座談篇】
●探偵小説座談会(1929):大下宇陀児/加藤武雄/甲賀三郎/浜尾四郎/森下雨村
●明日の探偵小説を語る(1937):海野十三/小栗虫太郎/木々高太郎
●乱歩氏を祝う(1954):木々高太郎/戸川貞雄/城昌幸
●探偵小説新論争(1956):大下宇陀児/大坪砂男/木々高太郎/角田喜久雄/中島河太郎/春田俊郎
●文壇作家「探偵小説」を語る(1957):梅崎春生/曽野綾子/中村真一郎/福永武彦/松本清張
●「新青年」歴代編集座談会(1957):城昌幸/延原謙/本位田準一/松野一夫/水谷準/森下雨村/横溝正史

【2 対談・鼎談篇】
●E氏との一夕(1948):稲垣足穂
●幽霊インタービュウ(1953):長田幹彦
●問答有用(1954):徳川夢声
●幸田露伴と探偵小説(1957):幸田文
●ヴァン・ダインは一流か五流か(1957):小林秀雄
●樽の中に住む話(1957):佐藤春夫/城昌幸
●本格もの不振の打開策について(1958):花森安治

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

134
江戸川乱歩の現役時代は、ドイル以来の本格物だけが探偵小説とされていた。どの座談・対談でもそれが前提となっており、古い友人たちの懐古談が当時の雰囲気を伝えてくれる。しかし乱歩は同時に、旧態依然たる狭い世界に閉じ籠っていては先細りになるとの危機感も抱いていた。だからこそ多くの文壇作家に推理物の執筆を勧め、乱歩賞創設など新人発掘に努めていた様子がわかる。松本清張の社会派が登場してきた頃に逝ってしまったが、生きていたらミステリの名の下にSFや冒険物、ホラーや特殊設定まで含まれるに至った今日の状況の感想を聞きたい。2024/11/11

佐藤(Sato19601027)

65
10月21日は江戸川乱歩生誕130年。私の乱歩体験は、小学校の図書館でのポプラ社の少年探偵団シリーズ、ワクワクしたのを思い出す。中学生で読んだ文庫本「黒蜥蜴」も衝撃的だった。探偵小説の第一人者である乱歩先生が、未来を憂う座談集。「非常に少ない読者を以って満足すべき/日本人は論理探偵小説への興味が薄い」など、戦後直ぐの文壇を悲観的に捉え、将来的には「遊戯の域を出るため、人間と人間、人間と神が取っ組み合う真剣な文学精神が必要」と説いている。若者の読書離れが進む現状を、天国からどのように見ているのだろう。2024/10/21

ぐうぐう

32
人嫌いとして知られた江戸川乱歩が、戦後になってこんなにも多くの、そして多様なテーマと多彩なゲストを迎えた座談・対談をしていたのには、乱歩の探偵小説への強い思いがあってこそだろう。巻頭に配置された戦前に催された2本の座談においては、どこか斜に構えて、あるいは自作への自虐もあって、そのスタンスは控えめだが(とはいえ、『黒死館殺人事件』への高い評価と小栗虫太郎への強い擁護は、探偵小説への未来を見たからだろう)、戦後になってからの発言は、積極的であり、(つづく)2024/10/07

阿部義彦

22
最近好きでよく買う中公文庫少し前の新刊。生誕130年を記念しての文庫オリジナルです。昭和40年前後生まれで読書家の方は子供の頃絶対推理かSF小説に嵌らない人は居ないと私は思ってます。代表は星新一みたいな?私も全作品を読んだ訳ではないが、不気味な表紙の春陽堂文庫で読みまくりました。『屋根裏の散歩者』『猟奇の果て』ってそんなんばっかり?この座談、対談集、面子が凄いです、幸田文、小林秀雄、横溝正史、松本清張、徳川夢声等。ポー、クロフツ、クリスティ、ドイル、そして昔からヴァン・ダインは毀誉褒貶の的ですねー、苦笑。2024/12/03

ハスゴン

18
当時の評価が知れてとても楽しかったです。2024/11/11

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