内容説明
20世紀初頭。華やかな時代の片隅で生きる売れないオペラ歌手と貧しいお針子――
ある事件が女たちの運命を狂わせる。
全米ベストセラー作家か贈る、シスターフッド・ミステリー!
1906年。売れないオペラ歌手ジェマは友人を訪ねてサンフランシスコに降り立った。急発展を遂げ欲望が蠢く街で、ジェマは実業家ソーントンに美声を買われ、千載一遇の好機を手に入れる。一方、チャイナタウン育ちのスーリンは身売り同然の結婚から逃れるため、街から遁走しようとしていた。やがて行方不明の友人を捜す二人は、隠された陰謀を知ってしまう。そのとき街を大災害が襲い――。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
路地
41
1900年代初頭のサンフランシスコが舞台ということで、一大都市となった現代との違いに興味を惹かれつつ読んだ。ジェマとスーリン主人公二人の大きく異なる人生が偶然にも実業家であるソーントンを巡り交差していくダイナミックな展開が良かった。ソーントンの真実を知らず振り回されて危機に陥るところまではハラハラしたが、中盤以降、純主人公ともいえるアリスとネリーを加え表紙の写真にもつながる強い女たちとして悪に立ち向かう姿が頼もしく安心して読めた。2025/05/14
星落秋風五丈原
19
珍しく共作。サンフランシスコ大地震を基にしたフィクション。2024/12/25
わたなべよしお
17
読み進めるうちに少しずつ面白くなっていったが、何と言うか、愛すべき佳作という感じでしょうかね。友人との共著というわけでもないのでしょうが、これまでの4作と比べると、スケール感やダイナミズムに欠ける気がする。期待していたような物語にはなっていなかったなぁ。歌手、学者、画家、ファッションデザイナーという女性4人の群像劇だが、小さくまとまってしまったかな。2024/12/13
本の蟲
16
『戦場のアリス』や『ローズコード』が大好きなクイン新作で期待していたが、読んでいて違和感が募るばかり。始め気付かなかったが、知らない作家との共著とのことで、そのせいかな? 戦中戦後が舞台だった既作品と違い、1906年に起きたサンフランシスコの大地震と、その前後で人生が変わった4人の女性の物語。ただ誰も彼もが人物として薄い。特に植物学者アリスは便利キャラとしての役割しかなく、実在の人物とエピソードを出したかっただけに思える。話は盛りあがりに欠け、エピローグは拍子抜け。シスコ大地震について知れたのだけ良かった2024/11/20
lovelovemachida
5
うーん、『亡国のハントレス』や『ローズコード』に比べますと、かなり退屈な作品かと。前作も、ちょっとパワーダウンかしらと思ったので、今回は期待していただけに、残念ですわ。 クインさんの作品ではいつも、女性たち一人一人のキャラクターがイキイキとして、男性社会の中で必死で生きている様がかっこよくて好きでしたのに、どうも今回は魅力的なキャラが現れず、4人のヒロインがみんな浅いと申しますか、意外性も厚みもなく、地震の描写がリアルなだけに、人物の面白みのなさがとても勿体なく存じます。2024/11/16
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