内容説明
2011年の東日本大震災で津波による被害を受け、福島で二百年以上続く、日本酒「福の壽」を造る矢吹酒造所も何もかもすべてが流された。地震後の原発事故により、町に住むことさえできなくなった八代目の蔵元・光は、酒蔵の再建を断念していた。そんななか、津波に襲われたときに一人の少女を救えなかったことを今でも悔やむ光が、テレビ番組の取材を受ける。その映像をきっかけに次々と若き協力者が現れ、光は再び酒造りに挑む!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
141
江上 剛は、新作中心に読んでいる作家です。 本書は、話が出来過ぎ感がありますが、福島酒蔵復興奮闘記の感動作でした。 私は、日本酒をよく呑みますが、日本人でも日本酒を呑む人が減っている気がします。もっと世界にジャパニーズ・サケを売らないと、人気銘柄以外生き残れないのではないでしょうか❓ 是非「福の壽 絆」を吞んでみたい🍶🍶🍶 https://www.kobunsha.com/shelf/book/isbn/97843341043202025/01/16
いつでも母さん
134
ちょいと上手く行きすぎ・・かな。悪人は出て来ないので、安心して読める。福島、震災で津波で稼業の酒蔵を流されて・・消防団員として助けられなかった幼児・智花の瞳が焼き付いている主人公・矢吹光。酒蔵の復興に奔走する人たちの熱い想い。本作は酒造りのノウハウを学んだ読書だった。2024/10/23
ドッケン
24
読書で泣いたのは始めてかも。本当に感動する物語でした。2025/02/22
華形 満
8
震災後の福島の復興を地酒造りの人々の姿を中心に描いた物語。これまで詳細には知らなかった酒造りの工程が丁寧に説明されていて、単に酒造りと言っても、まるで宮大工仕事の様な熟練の成せる技だというのを改めて認識させられた。震災は多数の人々とその生活までも奪い、残されたのは絶望しかない様に思えるが、そこから芽吹いた新たな復興への意欲や人々のエネルギーを感じさせてくれる良作であった。これからも被災地へエールを送り続けたい。2024/10/14
しぇるぱ
5
ある日海を見つめる中年の男の姿がニュースで流れた。東日本震災で、津波に流され原発核汚染を受けたまま、造り酒屋を復興できていない男の姿だった。この映像は日本各地で反応を示した。A大学に通う高城浩紀は、その男矢吹光に弟子入りを願い出た。酒の銘柄は福の寿。広告会社に勤める星野真由美は生家の造り酒屋を受け継ぐ決心をした。会社を辞めて家に戻った。酒の銘柄は会津誉。別に、廃業寸前の酒蔵がある、酒の銘柄は磐梯栄。高城浩紀の知り合いが酒蔵を継承した。物語は、福の寿の醸造を会津誉の酒蔵で始めるところから始まる。実話に基づく2024/12/30
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