内容説明
混迷を深めるウクライナ侵攻。そのような中、プーチン大統領をロシア人はどう見ているのか、そして、日ロ関係、世界をどう見ているのか。ロシア・プーチン大統領が抱く価値観、ロシア人の世界の見方から、「今まで」と「これから」の情勢を描く。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
塩崎ツトム
26
いまのロシア社会や世論が、いかにプーチンによってゆがめられているか、そしてプーチンがいかにして変質していったかについて、長く朝日新聞モスクワ支局に勤めた著者が解説。現在にいたるロシア人の心理・歴史的過程については触れないが、まあ現状について知るにはちょうどいいだろう。(つづく)2024/10/25
ザビ
16
「この戦争の問題の本質は、プーチンがウクライナをドメスティック・マター(国内問題)と考えていること」タイトルはロシアから見える世界だけど、内容はプーチンの視点・思考・価値観が大半を占める。もっと現場感を反映したロシア市民の声や視点を期待したんだけどな。先に読んだアメリカ本は、市民(若者)視点による価値観の分断が紹介されていた。対してこのロシア本は、プーチン視点・国家視点の紹介ばかりで市民への取材はほぼ無し。”ああ、やっぱりロシアみたいな全体主義国家は自由がないんだ”と暗に感じても不思議はない。本質は→2024/12/17
とも
12
ロシアもといプーチンから見た世界と考え方を書いた本。 プーチンはDV男で、ウクライナに対しては「殴りたくて殴っているわけじゃない、君を正しい道に戻すためなんだ」と考えてると言う。いやあ、戦争が終わらないはずだ。 ただ、いちいちウクライナ侵攻と戦前の日本、現代の日本と重ね合わせるのにはうんざり。さすがの朝日新聞。2024/09/30
Mistral_K
5
本書は、ロシアの視点から世界を読み解き、プーチン政権の強さの理由とその背景にある歴史や国民意識を深く掘り下げた一冊である。西側の常識では理解しづらいロシアの行動原理を、現地での駐在経験の豊富な著者が、豊富な取材と分析で明快に解説している。 なぜプーチンがこれほどまでに(一見)支持され、誰も止められないのか――その問いに対する答えが、読み進めるごとに立体的に浮かび上がってくる。国際情勢に関心のある人にとって、今の世界を理解するうえで必読の一冊である。2025/04/08
バルジ
4
長年ロシアを取材している専門記者である著者の「思い」がひしひしと溢れ出る一冊。当然ウクライナへの侵略を主導したプーチンを厳しく批判するが、それらと同じ勢いで安倍首相の対露外交にも手厳しい。また本書は近年のロシアにおけるナショナリズムと歴史の利用にも紙幅を割く。まるで「神国日本」を思わせる狂信的とも言えるロシアの「使命」と国への「献身」を求める教育には愕然とせざるを得ない。ウクライナ侵略はひとえにプーチンの愚かな決断であるが、それを追従し支持する多くのロシア人がいることを忘れてはならない。2025/01/11
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