中公新書ラクレ<br> 観光消滅 観光立国の実像と虚像

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中公新書ラクレ
観光消滅 観光立国の実像と虚像

  • 著者名:佐滝剛弘【著】
  • 価格 ¥990(本体¥900)
  • 中央公論新社(2024/09発売)
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  • ISBN:9784121508218

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内容説明

東京、京都、ニセコ……訪日観光客の増加によるオーバーツーリズムの弊害が日本各地で問題となっている今、日本政府が目指した「観光立国」とは一体何だったのか、検証すべき時期に来ている。人口減による人手不足や公共交通の減便といった問題をはじめ、物価の高騰、メディアの過剰報道など、観光を取り巻く環境は楽観を許さない。観光学の第一人者が豊富な事例をもとに、改めて観光の意義と、ありうべき日本の観光の未来を問い直す。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

うえぽん

51
元NHKディレクターの観光学教授が、持続可能な観光のあり方、観光を地域のプラスにするための考え方を示した書。京都や鎌倉に殺到する外国客とバス等の機能不全、住宅や外食の価格高騰、円安頼みの日本人気、外国客や海外メディアなど「世界が認めた」に弱い日本人、パスポート保有率の低下と内向き志向などの点から、持続可能性に疑問符。世界遺産や大規模イベント頼みの危うさも指摘しつつ、業務とも隣接し、「リアル」に体感できる観光を、支える側も大切にしながら考えていくべきと主張しており、目先に囚われがちな議論に一石を投じている。2025/02/17

ossan12345

10
観光立国を目指すこと自体が、国の衰退を表しているのかもしれない。観光に頼らざるを得ないほど、我が国の諸産業はみな勢いを失ったしまったかのようだ。では、観光資源にとてつもなく大きな魅力があるのかと言えば、世界の観光客を日本に惹きつけているのは円安と安全・安心くらいなものか。とはいえ、訪れる大量の観光客をスムーズに捌くだけの十分な働き手人口はおらず、デジタル化が進展する気配もない。観光にすら頼れなくなる未来が見え始めるなかで、日本が生き残る術はどこにあるのか。2024/10/02

ヘジン

9
著者は元NHKの番組制作者で、現在は観光学部の教授。京都のオーバーツーリズムの話などはよく聞くけれど、バス混みすぎ問題だけでなく若い世代が京都から流出している等、知らないことも多々あった。観光を巡る日本の状況はなかなか厳しい。国際情勢や疫病や気候変動などは日本特有の問題ではないが、そういう不確定要素もあって磐石な業界とは言いがたい。こんなにあるのかというくらい各種問題点が列挙されていて、効果的な対策がなさそうなものも多い。しかし、もはや観光産業に頼るしかないのか。二重価格さえ設定せざるをえないのか、日本。2025/03/19

Y

2
観光立国という言葉を使う場合、観光にしか頼れないというニュアンスが決して小さくないことを認識する必要がある。 入国者数と同じくらい海外渡航者があり、見聞を広め海外事情を知ってこそ、観光立国の下地になる。 観光は自然環境や世界情勢に左右されやすい。 メディアが喧伝する日本礼賛は手軽く無難で気持ちのいいものに仕上げるため。 世界遺産は箔をつけて誘客するためのものではなく、人類の宝として守り後世にそのまま受け渡すことを本義とする。2025/01/31

風が造る景色

1
まだまだ、日本国内で行きたいところはいっぱいあります。この先、外国人が増えても、少なくなっても持続的に観光業が成長できる仕掛けは必要。そのための二重価格だけど、見分けるのは困難でトラブルが多くなる。京都の様な宿泊税が一番の現実的な解決策と思います。でも、もっと人に、日本人の雇用にお金を費やすべき。2025/03/02

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