内容説明
政府の「貯蓄から投資へ」の旗振りのもと、多くの国民が投資に夢中になっている。それは投資依存症という依存症の一種だ。アルコール依存症にしろ、麻薬依存症にしろ、覚醒剤依存症にしろ、一度罹患してしまうとその治療は極めて困難だ
誰かが止めないと、日本中に投資依存症が広がり、バブル崩壊にともなって日本中に破産者があふれてしまう。
投資依存症の感染力はとても強く、いまの日本は投資依存症の「パンデミック」前夜まで来ている。(本文より)
「投資とギャンブルは違うものだ」と考えている人は多いだろう。
しかし、投資の本質はギャンブル以外の何ものでもない。
老後の生活資金を、NISAを使って投資信託で運用しようとしている人は、老後の生活資金を賭けて競馬や競輪をやっているのと同じだ。投資の世界も競馬や競輪と同じで、結局はゼロサムゲームとなる。お金が自動的に増えていくことはありえないからだ。
そのことを本書で解説しよう。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
榊原 香織
117
著者の遺言的な・・ 今はバブルだそうです、最大の。 いずれはじける、投資から手を引け、と。 え~、ホントに? 2024年の2025/03/08
J D
93
森永卓郎氏からのメッセージ。お金は労働の対価だから不労所得はあるべき姿ではない。と私は受け取りました。確かに、そうかもしれない。ただ、インフレで現金が目減りしていくのを指をくわえて見ているのはつらい。先日優待生活で有名な桐谷さんの講演を聴く機会があったが、この本を読むと桐谷さんの行動が少し理解できる。みんな自分で良く考え行動しているんだなと思った。不労所得は学校で教わらない。今は政府が推奨している。自分で考え自分の意志で行動することの大切さを学んだ読書だった。2025/07/04
読特
84
利上げショック、株価暴落。それから2カ月、再び落ち着きを取り戻している。下げた後に買っていれば、今頃そこそこの利益が出たはず。その反対で損する人も出る。…投資がゼロサムとは思わない。需要を見込み、お金を先に投じて、後から収益を得る。人材を採用し、設備を整える。その繰り返しが成長を生む。生産性を上げることで労働時間当たりの報酬も上がる。人は働き、投資もするのが健全な状態。自由主義経済での投資方法は株式を買うこと。株はマネーゲームにもなるので、過度にその利益を当てにしてはいけないが、完全否定するものでもない。2024/10/24
こも 旧柏バカ一代
63
あいも変わらず、森永卓郎さんの文書は読みやすい。呼吸が合うのだろう。投資はギャンブルと変わらないってのはいつもそう思っていた。その辺りのカラクリを懇切丁寧に書いてあった印象。公共工事についての説明などは"そういえばそうだったな"と思っていたが、ホリエモンのラジオ局の株式を買い集めた騒動での資金調達方法については、もう一度読み返そう。あと、同じ現象を別の人が説明していたのを読んだ記憶があるからそれも探して読んでみよう。2024/09/06
belalugosi6997
61
マクロ経済の見識は高く、一目を置いている。ところが安全保障ではお花畑でミクロでは敵対心をむき出しにして対抗する、客観性を失う。金融業界には特に厳しく「投資はギャンブル」なら頷けるが「金融業界は詐欺集団」では名誉毀損だろう?私自身欲深く、株式や投資信託や投資不動産を解約すればプラス決算だが「まだ騰がる、もっと儲かる」と思ってしがみつく。安楽と快楽とは安定感とアップダウンの激しい感情、安心と刺激を求めて過ごす。右から左に金を動かすだけで泡銭を手に入れようとする投資依存症なのである。馬鹿は損しても治らない。2025/07/13
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