内容説明
怪異体験と社会的事件――新たな切り口で迫る怖い話!
「この怪談を語るたび、必ず悪いことが起こるから」
初めて明かされる絶対禁忌の体験談
(収録話「話してはいけない話を話したこと」より)
・帰宅途中の道に現れるという黒いロングヘアの白い女。調査により明らかになる、とある事件との関係「S坂の怪」
・付き合っていた女性とその子供たち、一緒に暮らしはじめるが不穏なことが…「新しい家族」
・ラジオ番組を録音したはずが聞こえるのは阿鼻叫喚「カセットテープ」
・聞いた人ではなく話をした人に悪いことが起きると、頑なに口を閉ざす男。その話とは? 男の顛末は? 「話してはいけない話を話したこと」など。
実際の事件や事故にまつわる怪異、そしてあくまでも個人が体験した一回性の怪異――誰かが体験して話し、誰かが聞くことで怪談が生まれる。その現場を目撃せよ!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
HANA
65
実話怪談集。題名に怪事件と付いてはいるものの、実際あった大事件と関連する話はほとんど無いように感じられる。有名なのをしいて挙げれば「てるくはのる事件」に関連するのがあるくらいか。基本的に普通の実話怪談が収められているのだが、実際の事件は怪談より救いが無いものが多いのでこの形式で正解だと思う。愛犬家とか尼崎とか。個人的に好きなのは、背後や家系に何かありそうでそれが明らかにならない「話してはいけない話を話したこと」や、誰も悪くないのに物事だけが悪い方に転がっていく「新しい家族」。やはり著者の怪談は外れが無い。2024/09/28
ピンガペンギン
22
お気に入りの方のレビューを参考に。前書きに「怪談を聞き取る現場こそが怪談」とあった。従来からノンフィクションはフィクションとあまりかわらないのではと思っている。充実した内容もさることながら、このレベルの本に仕上がっているのは筆者の筆力によるところが大なのだろう。「カセットテープ」深夜ラジオを楽しみにする中学生(倉敷市。地名ははっきり書かれているのが多い。最後の話をのぞいて。)が録音ボタンを押していたテープに、不気味な音声が録音されていた…。「父の初恋」これが地元の話で、しかもUFOの奇妙な話でした。2025/04/14
eyemu
11
ついつい事件を調べてしまう性。 あ~、あれか!!!と、思う事件を取り扱っておられました。 聞いたことのある吉田怪談の代表格みたいのもあって、少しだけかまえてしまった。 現実と虚構の狭間が、怪談の世界だと思っている。 現実過ぎると私はちょっと怖すぎてダメかも知れない。 あまりにも現実過ぎると、怖いがあまりにもリアルで思い切り楽しめない感じ。 実話かどうか、みたいな曖昧な世界観の中で怖い思い切り楽しむみたいな。 現実感がなさ過ぎてもダメだし、現実感があり過ぎてもダメなんだな。。。 読者は無限に我儘だ。2024/09/17
澤水月
10
実際に起きた事件とリンクしているかもしれない話と、個々人の身の回りに起きた怪異半々で構成。韓国の巫女「ムーダン」にまつわる話なども興味深い。家族や男女が別れる話は悲哀が滲みる。禁忌を語らせる話は…正直やめた方が…と思ってしまう…(自分も似た状況、経験あるモノで)。2024/09/04
フロッグ
8
怪談話は吉田さんと中山さんと福澤さんのものがいい。2024/09/19
-
- 電子書籍
- コードギアス 反逆のルルーシュ ロスト…
-
- 電子書籍
- ガラスの女神 2【分冊版 2/9】