私たち、戦争人間について 愛と平和主義の限界に関する考察

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私たち、戦争人間について 愛と平和主義の限界に関する考察

  • 著者名:石川明人【著】
  • 価格 ¥1,650(本体¥1,500)
  • 創元社(2017/09発売)
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  • ISBN:9784422300719

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内容説明

「戦争はなぜ起きるのか」「戦争の原因は何か」という問いを糸口に、戦争に対するさまざまな見方を、宗教学者でもある著者が、スリリングに読み解いていく、入門書としても手に取りやすい、戦争論エッセー。戦いは人間の本能なのか、人はどんな知識や技術を戦争に利用してきたのか、なぜ人々は平和を祈りながら戦うのか、そもそも「戦争」とは何なのか…。戦争を「悪」の一言で片付けるのではない、従来にない教養としての戦争論

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ふみあき

58
戦争に関するエッセイ集。著者は類書を結構書いている。序章「この世界のいったいどこに神がいるのか」の「ルワンダ大虐殺」のくだりは、かなり衝撃的。映画『ホテル・ルワンダ』も、だいぶ前に鑑賞しているが、それにしても近代兵器を(ほぼ)一切使わず、マチェーテ(ナタ)や棍棒で100日間に80万人殺すというのは想像を絶する。憎悪が残虐行為を引き起こす、という心理的な機制はあるだろうが、何がどうなったら、ここまで大規模な集団殺戮に拡大するのか。その残酷な殺害方法についてPKO司令官の手記が引用されるが、おぞましいの一語。2025/03/01

くさてる

22
読みやすい語り口で、誠実に冷静に語られるひとつの戦争論です。戦争とはなにか。そもそも戦争に「原因」はあるのか。そもそも「戦争」とはなにか。ひとつひとつの議題を様々な研究や識者の知見に基づいて考察していく著者の考えに寄り添って読み進めていくうちに、そこにはなにも分かりやすい結論は存在していないことに気づかされる。しかし、そのなかで最終的に著者がたどり着いた言葉の重みがわたしにもリアルで、辛いけれど、そこからそれでもどうにかなるために、人間は理性と知性を生んだのではないかとも思った。どうかそうでありますよう。2017/09/21

梅干を食べながら散歩をするのが好き「寝物語」

13
▼著者は戦争と宗教の関係についての研究者。▼エッセイに近いものとして書かれた本で読み易かった。ただし内容は非常に重い。▼戦争の起源、戦争と人間の本性の関係、人は他者を愛することが出来るのか…等、戦争をテーマの中心に置きながら話題の幅は広い。▼「「戦争と平和について考えるうえで重要なのは、「愛」ではない。「愛が大事」なのではなく、人は人を愛せない、全ての人は愛せない、という単純な事実認識が大事なのである。 」著者のこの言葉にキリスト教的な発想を感じ共感した。遠回しに「原罪」の問題を語っているような気がした。2024/06/26

ののまる

8
結局答えはない。あとがきが一番面白かったな。2025/02/03

yuki

6
割とさっぱりとした文章で読みやすいけれど、扱っている内容はとてもヘビーで考えさせられる。古今東西の様々な文献を引用しつつ戦争について語るわけだが、そもそも『戦争』という概念を正確に捉えることすら難しい、というかほとんど不可能であるということは良く分かる。特に現代戦の幅はものすごく、全く『戦争』に関わらずに社会生活を送ることは不可能なんじゃないかと感じる。ペンは剣よりも強し、が全くその言葉通りになっているということを自覚するべきなのかもしれない。2017/11/13

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