内容説明
ナポレオンも、最強ドイツ機甲師団も、旧日本軍もこれで敗れた!
兵站とは何か? なぜ重要なのか? 作戦上どう扱われるのか? なぜ主たる敗因になりがちなのか? なぜそれが繰り返されるのか?
兵站を担当したことのある元陸将が過去の戦役を例にわかりやすく説く!
分析した戦役……北アフリカ戦線、バルバロッサ作戦、インパール作戦、朝鮮戦争、ベトナム戦争等
兵站を絶たれたラバウル島で、兵員を餓死させることなく帰還させた今村均大将のエピソードを新規加筆した新書版!
新書版のためのまえがき
まえがき
序 章 旧約聖書『出エジプト記』にみる兵站
第一章 兵站を読み解くカギ
第二章 大東亜戦争にみる兵站―海洋国家同士の戦い
第三章 海洋国家とユーラシア大陸国家との戦いにみる兵站
あとがきに代えて―新型コロナウイルスとの戦いは有志連合で
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
34
兵站とは何か?なぜ主たる敗因になりがちなのか?なぜ繰り返されるのか?兵站を担当した元陸将が過去の戦役を例にわかりやすく説明した1冊。旧約聖書の出エジプト記に始まり、兵站の重要性と内線作戦・外線作戦の違い、戦力は距離が遠くなるほど逓減する基本を押さえながら、大東亜戦争、日露戦争、朝鮮戦争、ベトナム戦争、湾岸戦争といった各戦争を解説していて、取り上げられている個々のエピソードはなかなか面白くて、事例研究としてもなかなか興味深かったですけど、何より状況から必要なことを見極めてきちんと準備することの重要性ですね。2024/10/08
羊山羊
19
本著では戦争における補給がいかに大事か、そのことに対する入門書としての立ち位置の強い1冊。本を読んで特に印象深かったのは、①補給物資が動く、その観は戦争の規模の察知に重要。②悪天候、悪条件の元では兵站は難しく、それに伴って戦争における戦線維持も難しくなる。この2点に尽きるだろう。戦争では確かに戦車や航空機などの華々しい部分が注目されがちだが、その裏の策源地の叩き合いや、兵站ルートの潰し合いなどの方がはるかに大事だし、そういった輸送拠点の確保に使われるであろう、地味な活動に注目すべきなのである。→2025/11/10
こも 旧柏バカ一代
18
トラックドライバーの残業が規制された昨今に読むと、ロジスティクスの失敗は繰り返してるなと思った。内容は海外のレポートのような本を読んでる感じがした。2025/01/19
CTC
11
9月の扶桑社新書新刊、単行本20年育鵬社。著者は元陸将、ハーバード大アジアセンター上級研究員の経験もある著述家。まず扶桑社新書の時点で通常は買わないどころか手にもしない。しかしねぇ、たまたま市ヶ谷の本屋に行ってしまったのだ。自衛隊本拠地に程近い書店でいい位置に展開されているのだ。同社は潮書房光人社も配下にしている。九州補給処処長も務められた著者の本であり、良書の可能性もあるかとパラパラすると…対米英戦からはガ島とインパールにのみ頁を割いている、すわ!と期待したのだけども…。全く酷い有様でした。2024/10/29
Tomonori Yonezawa
7
地元Lib▼2024年の本▼序+338頁、兵站を読み解くカギ、大東亜戦争、海洋国家vsユーラシア大陸国家の兵站(各戦争)▼本のタイトル、著者経歴から期待したものとはちょっと違う感じだった。新書にしては本が厚くて読むにも気合いが必要だし、あいまいなデータで展開される面白みに欠ける文調。副題の「軽んじられる宿命」ってのにもあんまフォーカスされてないように感じた。▼本のどっかで出てくた(マハンとかマッキンダーとかの)戦略・戦術の本に直接いくか、それらの解説本読んだ方がいいかも。2025/04/19




