内容説明
クラスでは地味な高校生の紗倉は、SNSでは自分を偽り、可愛いインフルエンサーを演じる日々を送っていた。ある日、そのアカウントがクラスの人気者男子・真野にバレてしまう。紗倉は秘密にしてもらう代わりに、SNSの“ある活動”に協力させられることに。一緒に過ごすうち、真野の前ではありのままの自分でいられることに気づく。「俺は、そのままの紗倉がいい」SNSの自分も地味な自分も、まるごと肯定してくれる真野の言葉に紗倉は救われる。一方で、実は彼がSNSの辛い過去を抱えていると知り――。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
32
SNSで自分を偽り、可愛いインフルエンサーを演じる日々を送る地味な女子高生の紗倉が、クラスの人気者・真野にアカウントを知られてしまう青春小説。アカウントの存在を秘密にする交換条件として、真野のSNSのある活動に協力することになった紗倉。一緒に偽りの酷評をされた店を褒める投稿をしたり、炎上アカウントをフォローする活動を始めた彼女が、逆恨みから心無い中傷に巻き込まれていく展開でしたけど、SNSでの苦い過去を抱えていた真野とともに様々なことを知っていって、乗り越えてリスタートするその姿がなかなか印象的でしたね。2024/10/04
栗山いなり
8
SNSで偽りの自分を演じてた少女の成長を描いた青春小説。この小説、スターツ出版流SNSの付き合い方伝授本って感じの物語だった。SNSの光と闇を描けてたのは素直によかったと思う2024/09/26
らむね𖤣𖥧𖥣𖡡𖥧𖤣
6
紗倉ちゃんはクラスに秘密でSNSをやっているがクラスの人気者の真野くんにバレてしまい、バラさない代わりにとある条件出されーー。炎上させるつもりじゃなく発信した言葉も相手のとりようによっては、炎上してしまうSNSの怖さも描かれつつ、彼女が抱える孤独・悩みに共感しました。あたたかな締めくくりで、心がぽかぽかしました。2024/11/07
木立花音
3
クラスでは地味な高校生である主人公の紗倉は、SNSでは可愛いインフルエンサーを演じていた。 ところが、クラスの一軍男子真野にSNSのことを嗅ぎつけられて、秘密にしてもらう代わりに”ある活動”を手伝うことになる。 紗倉がSNSに依存するのも、そこでの付き合いを大事したいと思う気持ちもよくわかるんですよね。 けれど、SNSは「嘘」がいくらでもある世界なので、完全に依存してしまうのはとても危険です。 当初はSNSに依存していた紗倉も、炎上騒動を経て、自分がいかに周囲に目を向けられていなかったかに気付くのでした2024/10/20