内容説明
昭和一七年五月、連合艦隊は航空母艦を主力として米英の海軍を連破し、破竹の進撃を続けマレー、フィリピンの制圧に成功した。
次なる目標は、オーストラリア。
かの国を連合国から脱落させ、南太平洋における日本の覇権を確立する。そのためにはニューギニアの要衝ポート・モレスビーを奪取し、ここを拠点として豪州に圧力をかけるのである。
だが、米海軍も空母を前線に投入し、史上初となる空母対空母の対決――珊瑚海海戦が繰り広げられることに。
対決は日本側の敗退に終わり、戦略目標だったモレスビー攻略も頓挫してしまった。開戦以来無敵を誇ってきた機動部隊には、深刻な問題が隠されていたことが顕わになったのだ。しかし、航空母艦という艦種自体が抱える弱点を克服することは容易ではない。
事態を重く見た連合艦隊司令長官山本五十六は、誰もが驚愕する決断を下した――。
「『大和』は、帝国海軍の切り札です」
「だからこそ、機動部隊に配属するのだ」
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アオイ模型店
1
横山先生の新シリーズ。ヴェルナー・フォン・フリッチュのクーデターによりヒトラーを放逐し、プロイセン的な堅実さでヨーロッパを席巻するドイツ帝国。一方アジアでは真珠湾、インド洋と連戦連勝を重ねていた日本軍が、珊瑚海海戦で手痛い敗北を喫していた。 珊瑚海で敗北したことで慎重策を取るようになった日本軍が、結果としてミッドウェーやガダルカナルを(知らず知らずに)回避した一方、初手の敗北を挽回できずにズルズルと負け続ける米軍。戦術レベルの勝利だけでどこまで挽回できるか? というのが今回のテーマなのだろうか 2024/09/17
秋月ひろ
0
史実と異なるポイントが明確に描かれていて、わかりやすく。タイトル通り実戦に臨む『大和』も良い一方、『龍田』『朝凪』『夕凪』といった小型艦艇も文字通り一世一代の見せ場があって、久し振りに新書をひと晩で一気読みしてしまった。2024/09/27
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