平凡社新書 道ならぬ恋の系譜学 - 近代作家の性愛とタブー

著者名：ヨコタ村上孝之

平凡社（2024/08発売）

• ISBN：9784582860634

内容説明

近親相姦は禁忌だが、グレイ・ゾーンな恋もある。そんな曖昧な関係を文学に関わるものから拾い集め、その顛末や社会的な意味を探る。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[oooともろー]

面白おかしいエピソード集ではなく真面目な研究。島崎藤村・岡倉天心・田山花袋など。性のタブーも社会的文化的に後から作られる。

2025/02/03

[LANA]

国文学を学んでいないとちょっと解釈が難しいところもあったかなあ。新書ではなく時代背景や登場人物の関係性をカラーで図や絵やなんなれば数コマ漫画にするとか、専門的過ぎないもっとざっくりした導入書的なものであれば、テーマも面白いのでもう少し手を伸ばす人も増えるのでは。

2024/10/24

[Go Extreme]

姪との仲―島崎藤村： インセストの定義・社会的背景 近代的概念装置 妻の譲渡―谷崎潤一： 歴史上の妻の略奪・譲渡 細君譲渡事件の顛末 谷崎の悪魔主義 上司妻との仲―岡倉天心： 身分・人種・階級 カップル・新しい単位 騎士道恋愛 花街の女との仲―坪内逍遙： 娼婦の社会的地位 遊び人としての逍遥 明治文学・花柳的なるものの系譜 教育者・倫理学者の職分 外国人との仲―生島治郎： トルコ嬢と結婚 外国の問題 女中との仲―志賀直哉 教え子との仲―田山花袋： 教師・教え子関係 書生誕生 蒲団・性的小説 中年の発見

2024/09/12

[Ta283]

近代作家の性愛を通じて男女関係論を真面目に論じている本

2025/02/15