内容説明
高齢化が本格化した現在、地域医療の連携が叫ばれ、その実現に向けて課題が議論されている。そもそも、地域の医療の受け皿になっている病院は、どのような歴史的な背景から根づき、地域に医療を提供してきたのか。
軍都だった三浦半島の陸軍や海軍の病院、軍需工場に付随して作られた病院が、敗戦を挟んで国立病院や共済病院、キリスト教系病院になった歩みをたどる。また、済世会病院や赤十字病院、掖済会病院、労災病院などの展開も掘り起こす。
軍港があり、工業地帯も有し、内陸と湾岸という地形的な特徴もある三浦半島の病院の歴史を、街と病院を微細に探索して当時の資料をひもとくことで明らかにして、一地域の医療史から国公立病院の具体的な社会的な背景と展開を見通す。
目次
まえがき
芥川龍之介「蜜柑」
軍港病院の特殊性、大横須賀へ
横須賀市立うわまち病院――軍病院の成り立ちと公園
鎌倉称名寺――精神障害者民間施設
聖ヨゼフ病院――由緒正しき海軍の病院
稼働遺産を支えた横須賀共済病院
横須賀北部共済病院と自衛隊病院
元海軍要塞、猿島から見るアメリカ軍の病院
三浦市立病院――軍港病院の周辺
カンファレンス、舞鶴市民病院
福井記念病院――「I Saw the Light」
小網代の森、横須賀市立市民病院
横須賀を支えた武蔵小杉、関東労災病院
売春防止法、屏風ヶ浦病院
スクラップアンドビルド、横浜市立みなと赤十字病院
パラダイス夏島・野島、湘南病院
「マタイによる福音書」、最も小さい者、衣笠病院
羽田空港駅の引き上げ線、国立病院機構久里浜医療センター
歴史のもしも……、汐入メンタルクリニック
江戸時代の横須賀、横須賀市救急医療センター
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