内容説明
常識をひっくり返して「そもそも」を問う思考法には、問題を定義し直し、より本質的な議論に導く力があります。学校教育や貧富の格差、心の病など、身近で大きな社会・環境危機に人類学で立ち向かう一冊。 【本書で扱う一例】ヘヤー・インディアンは「教わる」という概念を持たない⇒学校ってなぜ行くの?そもそも学ぶって何?/プナンは獲物もお金もみんなでシェアして貧富の差がない⇒格差や権力はそもそもなぜ生まれるの?
目次
序章 人類学でひっくり返すとはどういうことか? /1 「精神の危機」によって生まれた人類学/2 『ひっくり返す人類学』とは何か? /3 本書が目指す「処方箋」としての人類学/第1章 学校や教育とはそもそも何なのか/1 私の「お稽古ごと」時代/2 ピアノ教室の未知の世界/3 学校教育とは何か/4 「師弟関係」がないヘヤー・インディアン/5 ヘヤーにとって「覚える」とは? /6 ボルネオ島の狩猟民プナンにとっての「学び」/7 プナンにとって「学校」とは何か? /8 学校には行かなければならないの? /9 「知識」とともに「知恵」を重んじる/第2章 貧富の格差や権力とはそもそも何なのか/1 世界と日本における貧富の格差/2 貧富の格差のないプナン社会/3 貧富の格差が生じないような仕組み/4 権力とは何か/5 気前のいいビッグマン、不穏なビッグマン/6 権力を生じさせないための工夫/第3章 心の病や死とはそもそも何なのか/1 働きすぎやうつ病をめぐる私たちの日常/2 うつ病や心の病のない社会/3 カリスの唇のあやまち/4 それは心の病ではない/5 日本における「この世」からの別離/6 葬儀の変化、死の消滅/7 人が死ぬと残された家族の名前が変わる/8 日本の戒名とプナンのデス・ネーム/9 死者を「忘れる」/第4章 自然や人間とはそもそも何なのか/1 自然と人為という枠組み/2 人間から分け隔てられる動物/3 自然と人間の二元論に抗する思考/4 トリと動物と人間の三者間関係/5 動物は思考し、森も思考する/6 山や川もまた人間/おわりに/参考文献
感想・レビュー
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ノンケ女医長
よっち
tsu55
ta_chanko
タカナとダイアローグ
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