ちくま新書<br> 哲学の問い

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ちくま新書
哲学の問い

  • 著者名:青山拓央【著者】
  • 価格 ¥880(本体¥800)
  • 筑摩書房(2024/08発売)
  • 夏休みの締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/24)
  • ポイント 240pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784480076328

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内容説明

「世界は物質だけでできているという考えは、科学的だと言えるのか」「犯罪者は、非難の対象ではなく治療の対象として扱われるべきか」「何かが本当に存在しているとは、いったいどういう意味なのか」……。哲学をすることの中心には、世界の隙間に目を向けて、自分自身の頭と言葉で問いを育てていくことがある。バラエティ豊かな24の問いを通じて、〈哲学をするとはどのようなことか〉を読者が一気につかみ取るための、生きた哲学の入門書。

目次

はじめに/〈対話〉編/1 それ自体として価値あるもの/2 同じ色を見ている? /3 自由のために戦わない自由/4 科学は〈べき〉を語れるか/5 犯罪者をどう取り扱うべきか/6 情報のない会話? /コラム1 哲学をする、問いを育てる/7 経験機械とマルチプレイ/8 実在するってどういうこと? /9 宇宙人の見つけ方/10 自然が数学で書ける理由/11 〈生活神経〉と心配性/12 世界は急に消えるかもしれない/コラム2 哲学の文章を精確に読むために/〈論述〉編/13 コロナの時代の恋/14 同性婚・リベラル・保守/15 妨げられることなしに/16 自由意志を実験する/17 押せないボタン/18 時間の窓と色ガラス/コラム3 哲学書を拾う/19 唯物論とは何か/20 隠された意識/21 チャットGPTは接地する/22 記憶としっぺ返し/23 生まれと育ちにおける運/24 幸福を語る、闘いの場/おわりに

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ほし

14
哲学の入門書という位置付けながら、かなり独特な形式によって書かれた一冊。前半は対話編、後半は論述編と分かれているのですが、対話編ではあるテーマ(問い)について若者2人が語り合うという形式をとっており、その結果なにか結論めいたものが提示されるわけではなく、当初の問いが、より深まった問いとなって会話が終わる、というようなものとなっています。筆者は哲学をすることの中心に「問いを育てる」ことがあるとしており、まさにその様子を再現しているのです。読む人の思考の扉をノックするような、ユニークな一冊でした。2024/09/15

8
中年オヤジたるもの哲学くらい語れなければ、的な下心で図書館で借りて読んだ。が、1冊読んで分かったのは、現時点では自分は哲学的な問答を楽しめないということだった。別に考えることは嫌いではないし、むしろ好きな方だと思うのだけど、楽しめないのはなぜだろう?もう少し訓練がいるのだろうか2024/10/27

まゆまゆ

8
日常の些細な疑問から「問い」を横に横に繰り返していくことで、本質に迫る考え方を導く哲学の考え方を紹介していく内容。本当に考えを深めようとすると何年も問い続けなければならない(笑)が、確かに入門としてのきっかけにはなる。2024/10/22

totuboy

3
前半の対話編は非常に面白い。アリストテレスの著作や三酔人経綸問答など、読みやすいしわかりやすい。様々なテーマを数ページで分かりやすく紹介されており、正解をあえて示さずに、あなたはどう考えますか、という終わり方をしているのもよい。唯物論や意識の問題は現在の哲学の大きな課題の一つなのだな、と思った。2024/09/17

borisbear

2
比較するのは変かもしれないが、同著者の『分析哲学講義』よりずっと面白い。特に(戸田山さんを意識した)19章「唯物論とは何か」は的確で正しいと思う。いわゆる物質とは一言でいえば公共的な時間空間内の存在で、また決定論とは科学的主張の表現形式に対する要請だと思う。それらの概念は検証/反証可能性や既存理論との連携可能性と結びつき、科学を社会的累積可能な活動として有効に導いている。結局、唯物論や決定論は科学の主張そのものというより方法論に関わる概念なので、研究活動の外で世界観として真に受けるのはおかしい。2024/10/14

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