内容説明
社会文化的要因、歴史、症状、治療、そして家族療法の重要性、万引きの問題に至るまで、その多様な実態を包括的かつ平易に解説する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
くさてる
15
摂食障害の全体像について解説した内容で、著者が行ってきた家族療法について、摂食障害と万引きの関係など、広く取り上げられている。ただ、摂食障害の社会文化的背景の部分で、ジェンダー論的な視点が皆無だったことと昔は良かった論が強かったので、いまどきこれはと驚きました。著者の年齢からいえばしかたがないのかな……。ただ、全体論はそこまで偏っていないと思います。2021/05/09
沙織
4
痩せる身体を賞賛しながら、無理矢理食べさせる社会。 ごちそうするから、おごるから。 その言葉を好意と受け取らないと空気が悪くなると思い声を上げられない人々。 家庭だけではなく、会社の飲み会、付き合いランチ、お土産、行き交う贈答品(賄賂に近い)にも摂食障害の原因があるかもしれない。 その問題も取り上げて欲しかった。 2023/01/06
もけうに
3
摂食障害治療に長年携わってきた著者による、集大成的な書。この病気の実態と歴史がよくわかる。読んでどうこうというより、読み易い専門書と捉えると有意義。2021/08/26
近江
1
摂食障害についての著者の体験事例を元に幅広く書かれている本。序章で治療研究を50年に渡って行い、その中で集団治療というユニークな治療を30年やってきただけあって、個別例には事欠かない。一方で、1章にこそ%や件数といった数的なものが出てくるものの、それ以降はなりを潜め、量的、客観的な指数が見えづらい。参考文献は他者のものは割愛されているにしても、著者の過去の論文リストで視野には一定の疑いを持ちつつ読むとちょうどよいと思われる。2021/07/19
みぃ
0
摂食障害はいい子がなりやすい。精神疾患はらせん状のように回復する、長期的に治療をしないといけない。「摂食障害=痩せたいから食べない」ではない。喫煙が食欲を失くすことにつながる。家族はもうひとりの主治医。心の病気は心で治す。若者のストレス耐性の低下。いろんなことが合わさって、摂食障害が増えている。摂食障害は、簡単に治らないものだからこそ、早期発見が大事なんじゃないかなって思った。私もそうならないようにしないとな。2022/06/13
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