内容説明
依存症を意志の弱さや脳の病気としてきた従来の考え方を離れ、人間関係の病と理解し、回復への道を説く。依存症臨床の新常識!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ネギっ子gen
55
【アディクションに関する社会全般の「常識」と臨床の現場で目にする「現実」との落差を少しでも埋めたい】という意図の下に発刊。依存症患者は、<『人』を信じられず、アルコールや薬物といった『物』やギャンブルや買い物などといった『単独行動』しか信じられない>という「信頼障害仮説」に基づき記述。なお本書では「依存症」は「アディクション」と表記される。「依存症」という言葉では、どうしても狭い意味でのアルコールや薬物への依存に局限されるので、<多様な「行動の依存症」も含めた依存症的行動全般の心理をについて語る上では、⇒2020/03/15
あふもん
49
タイトルだけ見るとちょっとわかりづらいんですが、アルコールや薬物などに依存(本書ではアディクションと呼ぶ)してしまっている人たちとの関わり方や、抱えている心の問題などをわかりやすく丁寧に書いてくれている本です。まぁここでサクっと言うにはちょっと繊細な問題を扱っているんで、なかなか興味深いですし細かいことは是非読んでもらいたいです。とりあえずボクが言えるのは自分も、そして周りの人も素直に過ごせるような環境を作りたいものですね2018/04/11
カッパ
20
講演会でたまたま先生の話をきいてからずっとじっくりと読みたかった。だからとても満足です。 信頼障害という視点を知り、心が震えたのがわかりました。なぜ自分がなにかに溺れてしまうのこ、そしてこんなに日々に疲れてしまうのかを言葉にして形にしてもらったように思います。アディクションは自分のなまけや自業自独ではないと思います。身につけてこれなかった対処方法とそして生きるためにものや行為にすがりついてきた人なんだなあ。私も逃げずに新しい生き方を模索したいです。2018/10/20
kana
18
人に助けられたことがないからモノに頼らざるを得ない。それを信頼障害と表現し、アディクションの根本的な原因と捉えている。信頼障害に至るまでの明白な生きづらさ、または暗黙の生きづらさへの小林先生の理解は加藤諦三並みのものがあり、心に刺さった。アディクトになるかならないかの境目は、決して意志の強さではない。近くに手を差し伸べてくれる人がいるか、差し伸べられた手を取れる他者信頼・自己信頼が形成されているかなのだ。2019/08/31
みかん。
12
調べた限りアディクションとパーソナリティ障害、他の病態や生活スタイルなどを総合的に見ないと何とも言えないんじゃないか。アディクションに関する議論はあくまでも現象を捉えた基礎的な段階であるのだから、たとえばモデルビルディングを一歩間違うと誤差や誤診断が伝播することで治療方針や意思決定が芋づる式に間違う可能性も残ります。2023/03/16
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