内容説明
性教育は人間関係を学ぶためのもの。それは多様性を認め合う練習の場でもある。知識の伝達にとどまらないオランダの実践に学ぶ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Takanori Murai
30
0歳から性教育?しかし読んで納得。思春期から「さあ始めましょう。」ではうまくいかないのは当然。性についての親子で語り合える下地をつくる大切な幼少期なんだと。p60、「性教育は、人間関係を学ぶための教育です。」「相手を尊重しまた尊重される人間関係の在り方とはどんなものかを学ばせる・・・」ここがポイント。 生命(いのち)の安全教育、今年から始まった日本の試みが、形式ばったものに終わらないよう進めてほしい。性教育を全く受けてこなかった58歳、今学んでいます。2021/05/06
ryo
12
読んで良かった!! 特に小学校のある子への特別な性教育。オランダ憲法にあるという教育の自由。勉強になった!2021/01/02
ニョンブーチョッパー
8
★★★★★ 本書を読むと進歩的だと思えるオランダがほんの数十年前まではヨーロッパの中でも保守的なイメージの国だったとは驚き。授業での性教育で発言をするときに、日本だったらプライバシーの関係上、無記名記入式とかの方が良いのではないかと思う。SNSも普及している現代日本で、外部に漏らさないという約束がどのくらい実現可能なのかが疑問に思うから。人として大事なことなのに、特に男の子が、正しい知識を正規の教育で教わる機会がなく、エロ産業の媒体からこっそり得るしかないという現状はよく考えてみるとおかしいことだと思う。2019/08/28
ゆうみきん
7
性教育と聞くと、なんか恥ずかしい感じがする。性行為しか思いつかない。というのが私を含めむ日本で教育を得た人間の感じ方なんだろうなとこの本を読んで改めて理解した。 性教育は人間関係を学ぶ教育で、人と人が尊重し合う人間関係とはどのようなものかを学ぶもの。 これができると0歳からの性教育という言葉がしっくりくる。 不快なことには「NO」と言っていいことを小さい頃から教えるのは大切なことだと感じた。 またなぜ不快なのかも話し合える場が授業内に組み込まれているのはかなり理想的。こんな授業を私も受けたかった。 2022/04/22
くろねこ
7
性のあり方を教えることは人間関係を教えることにほかならない。オランダの性教育は一貫して多様な価値観を尊重仕合う愛ある関係についての教育だ。オランダのあり方に照らすと、日本の問題点がみえてくる。教育、学校は誰のためのものか?時代とともに担う役割は変わらないのか?そこから考えていく必要があるだろう。オランダでの変化は20年ほどで劇的に生じたという。2021/04/10