内容説明
脚本家を夢見て劇団に所属する岩崎凜と、居場所を失った高校生・松田英治。映像作家のトップランナーである宮部あきらと、その熱狂的なファンの富永早苗。そしてSNSから突如ブレイクしたバンド・ブルーガールと、彼らが引き金となる「ある事件」。別々の道を歩んでいたはずの人生が交差するとき、数奇な運命が動き出す――。迷い、悩み、嫉妬し、決断をしては傷つき合う、激情なる恋と世界に隠された理不尽を描いた群像劇。『明け方の若者たち』で鮮烈な小説家デビューを飾った著者の第二作。川谷絵音との文庫版対談を収録。《解説・柴 那典》
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
しんごろ
123
脚本家を目指す劇団員、居場所のない高校生、映像作家のトップランナー、映像作家のマネージャーとファン、SNSからブレイクしたバンドメンバー達など、時に傷つけ傷つけられる群像劇。悩み、迷い、嫉妬が交差して行く。映像作家の宮部は許されない奴だろうな。そこまでドロドロとしてはないけれど、なんとも息苦しくやりきれない終わり方。でも、この終わり方が妙に納得でもある。若いというやつは、怖いもの知らずというか、残酷でもある。若かったという一言で終わらせてはいけない物語。妙に夜空が頭に浮かんできた。2025/12/15
まぁみ
23
広い世界の、世間は狭い物語。カツセマサヒコさん目当てなので、楽曲には興味がありません。ベースのアルバムにも関心はない。対談はいらないと思ったほど(笑)。作品は、人の本質を的確に捉え、強さや弱さ、優しさや絶望に殺意まで…登場人物みながリアルで読ませます。出会いがもたらす切なすぎる運命に、読後は分岐点で何か救いはなかったのか…考え込んだ。呆然としたまま作品の世界観から抜け出せなかった。面白かった!2025/01/06
sheemer
12
聞き読みのハズミで「読んでしまった」本。作者はマルチタレントな人で、今回はあるバンドのフルアルバムの歌詞にインスパイアされた連作というか長編ストーリになっている。ある連鎖で恋と、悲劇と殺人が結びついて行く。が、それだけだった。元のバンドのフルアルバムもストーリの順番に聞いてみた。おしゃれでテクニカルな音と歌詞が流れて行く。都会ではこういう感じのものを消費しているんだろうな、という音楽。それに沿って作り出されたストーリーも、単に消費されるだけのものなのだな、と感じた。さてちゃんとした本に戻ろう。2025/01/17
潜水艦トロイメライ
5
なんの情報もなしに購入し、あとから曲をベースに作られた長編と知る。恋愛模様の移ろいも魅力ながら、かなり重く苦い末路に、読んでいる最中何度も本を閉じた。どうして同じ匂いのする人間同士で出会って結ばれて、綻びが出来てしまうのか。悲哀でもあり、同時に創作者の心理にも深く切り込んでいる。若手バンドマンと天才映像クリエイターの苦悩と葛藤、受け入れてほしいと願う気持ち。またそれを支える人の存在。あっさりした文章からどろどろと流れ出る熱さや人の性みたいなものに触れた気がする。このあと曲も聴いてきます。2024/09/01
羽花
3
indigoが好きなので読んでみた。なかなか重いお話だけれど綺麗にまとまっていてすごい。カツセマサヒコさんの新刊のブルーマリッジ気になっている。2024/09/24




