角川書店単行本<br> 高校野球と人権

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角川書店単行本
高校野球と人権

  • ISBN:9784041149935

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内容説明

甲子園から「丸刈り」が消える日――
なぜ髪型を統一するのか
なぜ体罰はなくならないのか
なぜ自分の意見を言えないのか
そのキーワードは「人権」だった
人権の世紀と言われる今、どこまでが許され、どこまでが許されないのか
高校野球で多くのヒット作を持つ中村計氏が、元球児の弁護士に聞いた
日本人に愛される「高校野球」から日本人が苦手な「人権」を考える
知的エンターテインメント

【目次】
はじめに ~人権の手触り~
第一章 丸刈りと人権
第二章 逃走と人権
第三章 表現と人権
第四章 体罰と人権

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

スコットレック

5
中村計さんの著書に外れなし。扱うテーマと対談の内容は重いが、非常に読みやすかった。丸刈りの頭で外国に行くとヤクザ(韓国)や脱獄囚(アメリカ)と間違えられるというエピソードに驚愕。これこそまさにガラパゴス。ただ、読み進めていくと一概に丸刈りが、旧態依然とした指導が悪いという結論にはいかず。まず球児達の思いというものこそ何より重要なのかな、とも考えさせられたり・・。本書を通読して感じるのは中村さんの葛藤。 日本には憲法に関する祝日が2つもある(憲法記念日と文化の日)という指摘には目を見開かされた。2025/11/12

ロスリスバーガー

5
こども基本法の成立によってこどもが「保護の対象」から「権利を持つ主体」となった、という説明が実に腑に落ちた。だが高校野球に関しては日本高野連の存在が無視できない。人権に関しての公式見解を聞いた記憶はないが、まず大した認識は持ち合わせていないと想像する。ステレオタイプな高校球児のイメージにこだわり、それから逸脱する自由を許容しない(ユニフォームの色規定がそう)。組織の中で新陳代謝が起こるのが早いか、外圧によって改められるのが早いか分からないが、要はこの組織自体が変わらない限り難しいだろう。2025/03/15

亀山正喜

4
 個人的に、とても良い問いを立てている本だと思った。自分の経験からも臨場感を持って読むことができる。人権のインフレ化という言葉や、18歳未満のこどもを保護の対象ではなく、「権利の主体」として捉えること。というか全ての人にそのような目線を向けること。読後も新たな問いが立ち上がたってくる良書だと思いました。あくまでエンタメだと思って読んでという注釈もなるほど。買いましたわ2025/01/29

siomin

3
ちょうど広陵高校野球部の問題が出てきましたので,タイムリーな本でした。高校生の人権と自己決定権を法律の専門家を交えて議論した本でした。学校なり監督なりコーチなりが高校生を支配しようとするあまり,明らかな人権侵害が行われているのでしょう。さらに閉鎖空間ゆえ,先輩から後輩への人権侵害も行われている。野球以外でも最悪の事例がそれなりにあるというは実に悲しい。私自身は慶應義塾高校の優勝に熱くなったので,丸刈りを含めた「人権侵害」にはかなり違和感を覚えています。きちんと人権を知るにも有効な一冊です。2025/09/10

KO

3
・2023年4月「こども基本法」施行→選手たちは「保護の対象」ではなく「権利の主体」 ・権力の過度の集中は絶対に濫用を招く→近年の強豪校は外部スタッフが豊富なチームが多い(慶應、仙台育英、健大高崎、、、) あたりが今後のポイントになりそう。2025/08/10

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