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内容説明
甲子園から「丸刈り」が消える日――
なぜ髪型を統一するのか
なぜ体罰はなくならないのか
なぜ自分の意見を言えないのか
そのキーワードは「人権」だった
人権の世紀と言われる今、どこまでが許され、どこまでが許されないのか
高校野球で多くのヒット作を持つ中村計氏が、元球児の弁護士に聞いた
日本人に愛される「高校野球」から日本人が苦手な「人権」を考える
知的エンターテインメント
【目次】
はじめに ~人権の手触り~
第一章 丸刈りと人権
第二章 逃走と人権
第三章 表現と人権
第四章 体罰と人権
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
日条左半次
3
こども基本法の成立によってこどもが「保護の対象」から「権利を持つ主体」となった、という説明が実に腑に落ちた。だが高校野球に関しては日本高野連の存在が無視できない。人権に関しての公式見解を聞いた記憶はないが、まず大した認識は持ち合わせていないと想像する。ステレオタイプな高校球児のイメージにこだわり、それから逸脱する自由を許容しない(ユニフォームの色規定がそう)。組織の中で新陳代謝が起こるのが早いか、外圧によって改められるのが早いか分からないが、要はこの組織自体が変わらない限り難しいだろう。2025/03/15
とりもり
3
高校野球チームの丸刈りから話が始まるが、高校野球批判本というよりは指導論に近い。基本的な主張は、選手たちは「保護の対象」ではなく「権利を持つ主体」であると意識改革すべき、というもの。保護の対象を教え導くためには、愛情さえあれば体罰や暴言も手段として許されるという前近代的な感覚は、日本全体に依然として残っており、それがパワハラがなくならない理由の一つだろう。「自己決定する権利」と「自己表現する権利」を守って欲しいという松坂氏の願いは、監督・上司を問わず全ての上に立つ者が肝に銘じるべき原則かと。★★★★☆2025/01/18
Humbaba
3
例えルールになっていないとしても、これまで多くの人が行ってきたことというのは強い力を持っている。その道を進みたく、しかしそれには従いたくないという強い意志があれば行動も変わるかもしれないが、そこまでの思い入れがなければそもそも別の道を歩むということになる。そうして才能のある人が去っていくような状況は健全とは言えず、スポーツの発展にマイナスに作用してしまっている。2025/01/03
茶々丸
2
自身も高校野球経験者で、「丸刈り」「体罰」の当然のように受け入れていたという著者。そのためもあるのか、どうも歯切れがいまいち。そもそも私が高校野球嫌いということも見方に影響しているのかもしれないが、何か中途半端感が否めない。 読み終わった後で、“はじめに”を読み直していて「指導書、教育書でもなければ、世の中を変えたいわけでもなく、徹頭徹尾エンターテインメント本である」とあったのに、驚いた。そうだったの? だったらもっとそちらに振り切った方が良かったのではないか。面白体験とか、あり得ないような事例とか。2025/02/01
亀山正喜
2
個人的に、とても良い問いを立てている本だと思った。自分の経験からも臨場感を持って読むことができる。人権のインフレ化という言葉や、18歳未満のこどもを保護の対象ではなく、「権利の主体」として捉えること。というか全ての人にそのような目線を向けること。読後も新たな問いが立ち上がたってくる良書だと思いました。あくまでエンタメだと思って読んでという注釈もなるほど。買いましたわ2025/01/29
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