扶桑社ＢＯＯＫＳ 怪談蒐集録「過呼吸」

著者名：村上ロック/住倉カオス

扶桑社（2024/08発売）

• ISBN：9784594098285

内容説明

ハライチ・岩井勇気さんも戦慄！「読んでる間、息を潜めてしまう。何かに見つかりそうで」

モヒカン怪談師が恐怖のあまり過呼吸を起こした最恐実話怪談集、ついに書籍化！

男は自分の呼吸が荒ぶり、速度が増していくことに抗えなかった。
吐息のように、小さく「くぅ……」という声が自分の喉から漏れる。
額には脂汗が浮かんでいた。まるで部屋の中の空気が薄くなったようだった……。

瘴気淀む街、新宿歌舞伎町に佇む怪談ライブバー「スリラーナイト」。
そこで夜な夜な自らが遭遇、蒐集した怪奇な話を披露している男が、モヒカン頭の怪談師・村上ロックだ。
その夜の舞台を終えた彼の前、一人の男性客が声をかけた。
「ロックさん、今のお話、すごく怖かったです。ところで、私の体験談を聞いていただきたいのですが……」
口を開き、とつとつと語り始めた男の話を聞きながら、村上ロックは息を吐くことも忘れていた。もう後戻りはできない。恐怖の扉はすでに開かれてしまったのだ……。

巡業先で、いつものライブバーで、友人づてに……。プロ怪談師だからこそ呼び寄せ、吸い寄せられた最恐実話を厳選。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[his]

図書館で目が合ってしまったので、連れて帰ってきた一冊。怪談師なんて方がいるのね、素敵な職業ですね。語りでも是非聴いてみたいな、と思いました。実話怪談なんて、なんぼあったってええですからね。無限に摂取できます。残念ながらわたしは霊感ゼロ人間なので、｢コイツァやべー！｣なんて、本能に危機を訴えかけるような怪談話に出会ったことはないんですが。いつか実体験できるといいなぁ。個人的には｢割れる｣が好きだったかな。わたし的には、か弱い霊体より、人の悪意の方が怖い。

2024/11/13

[yuko]

最近YouTubeで怪談を聞きながら、眠りに落ちることが多い。島田秀平さん、城谷歩さんと共に村上ロックさんは、好きな怪談師さんだ。 村上さん初著の本作は、眠る前に聞いていたエピソードもあったが、文字で読むとまた別味で面白かった。 体験談と言う意味では、あまり好きでない実話怪談なのだが、人に語る話として練り上げられた物なので、実話怪談集よりも内容が濃く、物語として充分楽しめた。 語りとして好きな「光る目」も結末がやや違って更に面白かった。

2024/08/12

[Ex libris 毒餃子]

活字にすると村上ロック感があまりない。ということは普通の話し方であの怖さってコト？こわぁ～。

2024/08/16

[かなっち]

Audible174冊目。初読み作家さんです。「プロ怪談師による最恐実話怪談集、ついに書籍化」の一文に惹かれて聴きました。ナレーターさんの上手さもありますが、聴いてる間は帯に書いてあるように、「息を潜めてしまう。何かに見つかりそうで」した。今まで聴いた中で、一番引き込まれたかもしれません。特に、自分に取り憑かせて戦わせる人物のエピソードが、驚いて印象に残ってます。そして、最初の話は他の怪談でも目にするので、絶対にOKしないでおこうと心に決めました。…もちろんお気に入りの1冊になったので、作者買い決定です。

2025/05/18

[セーラ]

Audibleにて

2025/05/04