中公文庫<br> 芸人たちの芸能史

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中公文庫
芸人たちの芸能史

  • 著者名:永六輔【著】
  • 価格 ¥1,210(本体¥1,100)
  • 中央公論新社(2024/07発売)
  • ポイント 11pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784122075351

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内容説明

「僕はあらゆるジャンルの芸能史が流れこんでくる川をみつけてダムをつくることにした」。大道芸、能・狂言から、現代のお笑いにいたるまで、芸能にまつわる光と影をなぞりつつ、マスメディアの時代における「芸」「芸人」のありかたを考える。すべての芸への限りない愛と敬意とともに語られる、唯一無二の日本芸能史。〈解説〉児玉竜一

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

fwhd8325

51
若い頃、永六輔さんの著作をたくさん読んでいました。その中に、芸人は河原乞食ということが書かれていました。その是非はともかくとして、そのことが頭にずっとありましたので、ここ最近の一連の芸能界の話題は、世間で騒ぐほどじゃないんだと思っていました。今起きている事件への警鐘を、この著作で語っています。あの頃から気がついていた、そんな鋭い視点がとても参考になります。2025/04/18

chanvesa

23
昭和43年の紅白歌合戦の流れで芸能史を語るというユニークな構成。能について「伝統の中に安住していることによって、伝統が無いのと同じことになっているからであろう。(29頁)」過激な問題提起をしている。庶民・大衆の中に息づいた猿楽を評価している。しかしその猿楽も現在にどこまで生きているのだろうか。テレビと芸能、レコードと流行、これらの関係性はこの数年で様相が変わっているということから、本書は昭和の一時代を芸能という側面で切り出しサンプリングしたと言える。2024/07/27

gtn

22
昭和43年の紅白歌合戦を軸に、能、狂言、歌舞伎、新劇、講談、浪花節、歌謡などのルーツから現在に至るまでの考察を並べ立てる。「河原乞食」と蔑まされた芸人。それに対する反体制という姿勢は一貫。すべて納得だが、立て板に水なので食傷。構成、語り口が流暢すぎるのが著者の数少ない弱点。2025/01/17

広瀬研究会

7
1969年、永さん35歳の時の著作。前年の紅白歌合戦の進行に合わせて話を進めるという趣向で、例えば三波春夫が登場したら浪曲、審査員席の三船敏郎にカメラが向けられたら映画を論ずるといった具合。芸能に関するあらゆる話題を立て板に水の調子で語り尽くしていて圧倒されます。半世紀以上前に書かれたとは思えないほど起きている事象が今と変わってなくって、新しいメディアが登場しても、芸能の本質は変わらないんだなあってことを学んだ。高田センセーの帯も良かった。2024/12/28

SATAN'S TOY

2
昭和43年の紅白歌合戦の進行と並行する形で日本の芸能史を語るという構成で、広い意味のエッセイに入ると思うのだが、その辺の学術書など足元に及ばない内容の濃さ。その博覧強記ぶりにも感嘆するが、何より芸能と差別、民衆、裏社会との関係を見据えた鋭い視点こそが重要。数々の仕事をこなしながらこれをものしていた永六輔の多才さたるや!2024/10/10

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