角川書店単行本<br> 異端であれ!

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角川書店単行本
異端であれ!

  • 著者名:きぬた泰和【著者】
  • 価格 ¥1,760(本体¥1,600)
  • KADOKAWA(2024/07発売)
  • ポイント 16pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784041146415

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内容説明

「首都高速4号新宿線に車を走らせると、わたしが西八王子で経営する歯科医院『きぬた歯科』の看板広告が、否応なしに目に入ってくる。どれも巨大でインパクト十分な看板を、かなり目立つ位置に立てているので、見たことがある読者の方もおられるかもしれない。わたし自身、ときどき車で通ることがあるが、夜に走ると、遠くから突如として、まばゆい照明に照らされた派手な造形物が、東京上空に浮かび上がる。それは、わたしの巨大な『顔』だ。(略)

本書で述べるが、わたしの場合、徹頭徹尾、企業戦略として都内250箇所以上に看板広告を設置しているので、たかだか数個程度しか看板広告を立てていない者たちとは、考え方がまったく異なると思っている。看板広告を1、2個立てたところで、大した宣伝効果などない。(略)

かつてのわたしなら、いま高速道路沿いにそびえる自分の看板を見て、こう叫ぶだろう。『どうだ、俺は成功したぞ!』と。 だが、いまのわたしは、とてもそんなことを叫ぶ気持ちにはなれない。

毎日、気持ちが晴れないのである。仕事につきものの不安や恐れも、消えることがない。後悔の念と罪悪感に苛さいなまれる日々は、いつまでも終わることなく続いていくかのようだ。わたしは大した家庭環境でも一流大学卒でもなく、強烈な挫折感だけを引きずりながら、これまで働き詰めに働いて生きてきた。そして、今日も憂鬱な気持ちが晴れないまま、ひたすら働いて生きている。

そんなわたしが、人様に語れるような話があるとは思わないが、せめてみなさんの好奇心に応えるためにも、『あのうさん臭い看板の男は何者なのか?』について書いていく」

(本書「はじめに 『わたし』は何者か?」より引用)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

し ま し ま

5
「そうしてわたしは、いつしか異端となった」の1行で完全にやられました。 最初からうまく行っていることなんてなく、覚悟を決めてリスクを取って向き合っていくことの大事さを改めて考えさせられた1冊でした。2024/08/18

ヒロシタ

1
きぬた院長の苦悩、人生観が赤裸々に語られている。 所詮、他人は他人。個を磨け、他人の評価など気にするな。空気を読むな。 他人に迷惑はかけてはいけないが、他人に流されるな、というメッセージを感じた。2025/01/04

えだまめ

1
郊外都民として単純接触効果として親しみをもつきぬた先生の自叙伝。メメント・モリ 人間は独り 孤独と向き合え。我が人生を全うしろ。尖りつつも、持たざる何者でもない人間に語りかける先生の、人への思いやりを感じた。2024/09/16

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