内容説明
明治時代。民の神々への畏怖は薄れつつあった。
神の声を聞く巫の家系に生まれながらも才を否定され、下働きのように暮らす新菜は、雨乞いの贄の役目を命じられる。
一族のために湖に身を投げたその時、美しい青年に抱きとめられていた。その正体は天雨神・ミツハ。
彼は新菜に「花嫁になってほしい」と告げてきて――。人間や他の神々の思惑が交錯するなか、距離を縮める二人。
神と巫女が紡ぐ和風シンデレラストーリー!
第11回ネット小説大賞受賞作!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
栗山いなり
5
巫女の家系に生まれながら下働きのような生活を送る新菜が天神に出会い愛される和風ファンタジー小説。正直、宝島社文庫でここまで王道のシンデレラロマンスが出版されるとは思ってもいなかった(というか王道すぎてこれぐらいしか感想が言えん)2024/09/07
紅羽
5
代々続く巫女の家系に生まれた新菜。その境遇は厳しく家族から使用人のような扱いをされて育ってきた。そして最後には雨乞いの贄として湖へ身を投じる事を命じられ、天神のミツハに命を救われる。最初は強引なミツハに翻弄されていた新菜は次第に彼と共に過ごすうちに惹かれていく異類婚ストーリー。読みやすくわかりやすかったけど少し淡白な印象なので、もう少しメリハリというか強く印象付ける何かが欲しかったかな。2024/08/10