日経プレミアシリーズ<br> 弱い円の正体 仮面の黒字国・日本

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日経プレミアシリーズ
弱い円の正体 仮面の黒字国・日本

  • 著者名:唐鎌大輔【著】
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  • 日経BP(2024/07発売)
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  • ISBN:9784296120345

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内容説明

「長引く円安」の真因に迫る――どこから外貨が流出しているのか?  

【著者より】
経常収支黒字国や対外純資産国というステータスは一見して円の強さを担保する「仮面」のようなものであり、「正体」としてはCFが流出していたり、黒字にもかかわらず外貨のまま戻ってこなくなったりしているという実情がある。その意味で、日本は「仮面の黒字国」とも言える状況にあり、統計上の数字からだけでは見えてこない「正体」に迫る努力が必要というのが筆者の問題意識である。

目次

第1章:「新時代の赤字」の正体
第2章:「仮面の黒字国」の実情
第3章:資産運用立国の不都合な真実
第4章:購買力平価(PPP)はなぜ使えなくなったのか
第5章:日本にできることはないのか――円安を活かすカード

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

HMax

29
経常収支黒字という仮面を被った、黒字倒産寸前の日本。デジタル植民地に成り下がりサービス収支が大赤字、輸出する財もなく貿易収支の赤字が定着、円需要が低く円安は当然の成り行き。海外への投資も直接投資が主で簡単に現金化できず戻ってこない。何より驚いたのが、「単純なモノ作りは労働力の安い海外、研究開発は日本」が海外進出の掛け声だったはずが、25年間も民間部門研究者の数が横ばい、その間、韓国は4.8倍、中国は2.8倍、米国1.3倍。日本企業がだめなら外国企業いらっしゃい!(対内直接投資198か国中、日本は196位)2026/05/28

メタボン

29
☆☆☆☆ もう日米金利差だけでは語れない構造的な円安について経常収支を軸として論じた良書。GAFAMが提供するプラットフォームサービスや外資系コンサル企業、海外の研究開発拠点への外貨の支払いは着実に増加し、サービス収支は「新時代の赤字」となっており、GDPに対する割合はわずかなインバウンドの旅行収支の黒字はかき消されてしまう。国内での研究・開発による所得の30%を課税所得から控除するイノベーションボックス税制。アイルランドはEUのデジタル関連収支の核。2024/10/28

あんさん

14
続く円安の要因について、円のキャッシュフローなどから分析。著書のあとがきは2024年6月吉日とある。貿易赤字は定着。経常収支は黒字でも、海外投資収益は現地国で再投資され国内には還流していない、との見解に賛成する。あとがきにあるように、アベノミクスや日銀の異次元緩和が結実したというのも一因だろう。トルコなど自国通貨が信用できないため、すぐにユーロなどに交換してしまうと聞くが、日本円がそのようになる未来を想像してしまう。オルカンなど外国株に投資するのも似たようなものか。やはり日本が魅力ある投資先でないと。2025/10/19

ぐっち

13
1ドル75円を見たのはそんなに昔じゃない気がしていたが、最近は1ドル150いくらが続いているので読んでみた。難しくて理解できている気がしないが、どうやら円安はまだまだ?ますます?みたいである。2025/01/19

ossan12345

12
専門的で難しい部分もあったが精緻な円安の分析が勉強になった。日米金利差だけに原因を求めるのではなく、弱い通貨として円が忌避される結果として円安があること、忌避される理由もデジタル赤字の構造化、キャッシュフローベースの赤字、個人投資家による海外株式・証券への円流出などわかりやすい事例ばかりだ。インバウンドに頼ることなく対内直接投資を促進することが改善の一手になるとのことだが、果たして我々日本人がどこまで本気になれるか。「弱い円」を誰もが真剣に考えるべきとき。2024/07/31

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