少女ソフィアの夏 新版

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少女ソフィアの夏 新版

  • ISBN:9784065357606

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内容説明

日本語に翻訳されて30年。「ムーミン」を作り上げたトーベ・ヤンソンの透明感に満ちた至極の短編集が、読みやすく改訂され、美しい新装版になりました。
夏の孤島を舞台とした、母を亡くした少女と祖母の小さくとも豊かな物語です。

人生の扉を開けたばかりの少女ソフィアと、人生の出口にたたずむ祖母。
70も年齢の違うふたりが思うままを対等に、率直にぶつけあいながらも、
たがいにさりげなく思いやるーー。

北欧の自然描写の美しさ、自分らしさを大切にする生き方。
ふたりをそっと見守る国際アンデルセン賞受賞作家トーベ・ヤンソンの優しいまなざし。
今こそ、私たちが大切にしたい物語が輝きます。

●著者紹介
トーベ・ヤンソン 作・絵
画家・作家。1914年8月9日フィンランドの首都ヘルシンキに生まれる。父は彫刻家、母は画家という芸術一家に育ち、15歳のころには、挿絵画家としての仕事をはじめた。雑誌『ガルム』の社会風刺画で一躍有名となる。ストックホルムとパリで絵を学び、1948年に出版した『たのしいムーミン一家』が世界中で評判に。1966年国際アンデルセン大賞、1984年フィンランド国民文学賞受賞。おもな作品に「ムーミン全集」シリーズ(全9巻)のほか、『少女ソフィアの夏』『彫刻家の娘』、絵本『それから どうなるの?」、『ムーミン』コミックスなどがある。2001年6月逝去。

渡部翠 訳
中国・大連に生まれる。日本フィンランド文学協会会員。フィンランド文学研究のためにたびたびフィンランドに滞在し、ヘルシンキ大学の講師をつとめたこともある。主な翻訳に『それから どうなるの?』(作・絵/トーベ・ヤンソン 講談社)をはじめとするムーミン絵本シリーズや、『オンネリとアンネリのおうち』シリーズ(作/マリヤッタ・クレンニエミ  絵/マイヤ・カルマ 福音館)などがある。

●内容紹介
わたし泳ぎたい
月あかり
おばけ森

夏至祭
ソフィアの嵐
など22作

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

たぬ

16
☆4.5 ソフィアは何歳なんだろう。読み書きはできないっぽい、すぐ癇癪を起こす(これは母親を亡くしたばかりなのが影響してるのかな)、その他諸々の言動からすると5歳前後? ソフィア、おばあちゃん、パパ(前者二人に比べるとあんま出てこない)の3人で過ごす小さな島の夏の日々。自然の描写がとてもいい。厳しいけどおおらかで、なんていうか畏敬の念を抱きたくなるような。おばあちゃんは杖必須だけど孫と一緒に岩場を歩くし船にも乗る。アクティブで優しいね。2024/11/28

北風

9
読みたいとは思っていたけれど、新装版が登場するとは僥倖。フィンランドの夏休みって長くて避暑地の別荘に行くんですってね。なんて素敵な夏。それだけ自然環境が厳しいということもある。どうしたって自分の祖母を思い出す。こんなに激しく孫とぶつかっているなんて、信じられない! トランプでイカサマするなんて。祖母は気難しい感じがするけれど、孫を大事にしている。神様を信じているのに地獄を信じていないとか、都合のいい考え方も好き。元気すぎる孫と、老いて体が思い通りにならない祖母。でも、暑さで気だるい退屈な夏。2024/08/19

冬峰

5
小説というより、少女とおばあさんの日常のスケッチという感じ。多島海で過ごす夏は自分からすると知らないことのオンパレード。一番驚いたのはゴミを海に流すこと。浮かないよう砂を詰めて捨てるとか、あちこちにゴミが打ち上げられてるとか、マジですか。ソフィアはすごく我儘に思えるけど、自分の思ったことをそのまま表に出せる環境は羨ましい。おばあさんも同じくらい自由に物を言うし。パパも一緒の家いるのに台詞はなく、出番もほぼない。二人にフォーカスしてるので、パパが喋ったら邪魔になっちゃうのだろう(笑)2025/01/17

ブラックティー

3
北欧では短い夏を家族だけで楽しむために無人島を所有していることが多いのだとか。そんな島でのソフィアとおばあちゃんとパパの夏の日々。70才以上年の離れた祖母と少女の友情を通して、自然との付き合い方や想像力の生み出す遊びの豊かさ、自他を受け入れることの大切さなどに気づかされる。どこかで「人生を全肯定する物語」と評されていたがまさにその通りだと思う。良い時も悪い時もあって、いつも上機嫌ではいられないけどそれでいいんだよって。それでいて感傷的にならない語り口も素敵。原題は『夏の本』2025/08/31

平坂裕子

2
自然豊かな島で、ひと夏過ごすソフィアとおばあさん、ソフィアのお父さん。ソフィアとおばあさん、よく遊び、よくけんかもする毎日。孫だからと決して甘やかすことなく、正面からぶつかるおばあさん。自分の意見をはっきり伝えるソフィアは、小気味よく、ソフィアのお父さんも思い込んだら一直線に行動する姿もなかなか愉快であった。2025/05/12

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