内容説明
伝記や作品研究の土台となっていた逸話と対峙し、書簡や会話帖など史料を徹底的に洗い直すことで、ベートーヴェンの創作活動が社会的・経済的な営みと切り離せないことを改めて示す。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
trazom
98
独特のベートーヴェン研究で有名な大崎滋生先生の集大成。先生の主張は、従来のベートーヴェン像を徹底的に否定・修正する:シンドラー言説の徹底排除、最後の三大ピアノソナタも「パンのための仕事」、「エロイカ」でナポレオンを否定したというのは嘘、ベートーヴェンを解く鍵はオラトリオ(「荘厳ミサ曲」はミサ曲の、「第九」は交響曲のオラトリオ化)、交響曲中心史観の否定など…。即座に信じるかは別にして、ベートーヴェン新研究の三種の神器(書簡交換全集・会話帖全集・新作品目録)を詳細に分析した上での論考には、一定の説得力がある。2024/11/23
takao
1
ふむ2024/10/27
Go Extreme
1
史料と向き合う: ベートーヴェン研究の現在 シンドラー言説を徹底排除 耳疾と経済: 耳疾の影響 出版活動 版点数の推移 品出版の実相 経済状況 社会権力からの自立と年給問題 1816年以降経済状態悪化 大作品シンフォニー、オペラとオラトリオ: ベートーヴェン・シンフォニー再考 ナポ レオン戦争の影響 エロイカはなぜイタリア語 占領下におけるコンサート開催 オペラとオラトリオ 遺されたオペラは1作のみ ベートーヴェン像を解く鍵はオラトリオ創作 ミサ・ソレムニス: ルドルフ大公 作品献呈の意味 音楽史とは何か2024/07/04
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