内容説明
世界のどこを見ても普遍的、かつ太古から存在している「アート」。このことを生物学的に考えたとき、人はそれを生み出す本能をあらかじめ持ち、進化してきたといえるのだろうか?
脳科学、神経科学、進化心理学などの見地からこの疑問に取り組み、、顔、体、数式、食事、貨幣、そして芸術の「美」を考察。人が生きるうえで「美」がどのような役割を果たし、人がアートを愛するに至るのかを明らかにする、画期的書籍!
【項目より】
・人には「アートの本能」があるのか?
・美しいとみなされる顔の基盤は存在する
・美に反応する脳の部位はどこ?
・数式に美を感じるのは適応的なものなのか?
・アートは文化と生物学的要請のどちらなのか?
・アートの本能の存在を検証する
【本書で触れられるさまざまな「美」】
顔、体、数式、言語、風景、食事、セックス、貨幣、ラスコーの壁画、パブロ・ピカソ、モナ・リザ、ジャクソン・ポロック、アンドレス・セラーノ、フェリックス・ゴンザレス=トレス、艾未未、クジャク、ジュウシマツ……
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
owlsoul
11
人がアートを楽しめるということは、それが人間の脳に報酬として認識されるということだ。魅力的な顔、美しい景色、興味をそそる空間、美味しそうな食べ物。本来、人間の脳が報酬を感じるものには、人類の進化において有利な要素があったと考えられる。文明社会で本能の支配から解放された人間の報酬系は、より複雑で高度な審美的経験を求め、その営みはアートへと昇華した。アートは歴史を重ねるごとにその複雑さを増し、現代では本能的美を目的としないコンセプチュアルアートが主流となっている。アートを司る本能はない。故にアートは自由なのだ2024/12/22
かやは
9
美と快感を結びつけアートとの関係をどのように考えるか、神経科学と進化心理学という2つの視点から探索していく一冊。表題についての問いが語られているのは第3章だけだったように思える。脳にはアートに特化したモジュールがあるわけではない。アートは本能と進化の副産物だが、それだけだと十分言い表せてはいない。人間の文化が、生物としての人間を追い抜いていく。それに適応できない人々が増えている。私は、インスタレーションアートの方が文脈ありきだから楽しめる。純粋に綺麗だと思うのは風景とかの方が多いなあ。 2025/05/17
ceskepivo
7
著者は、ヒトが美しさを感じる理由を様々な側面から分析する。結論は、アートは本能に根ざしつつ、文化によって発展する。行動に対する本能による制約が弱まると、アートが柔軟に進化できるようになり、素晴らしく驚きに満ちたものとなるということ。オードリ・ヘップバーンとマリリン・モンローが体格の違いにもかかわらず、ウエスト対ヒップの比率が0.7であることには驚いた。2024/08/17
羽田
3
生まれてほやほやの赤ちゃんも美(=対称性)を認識しているってのが本書で一番印象的だった箇所。左右対称であることは、健康で生き延びる可能性の高い個体であることをも示しており、生き物としてそちらを良しとするのは進化の過程から得られた特性なわけで。アートは文化、政治、歴史的文脈によって変化を重ねるだけあって、本書を読んでもこの進化の謎は解けていない。2024/11/11
おこげ
3
私には難しかった〜笑。理解できているか怪しいけど、ところどころ気になってメモを取る。神経科学、脳科学的に美や快感について、そして表題の疑問を紐解く。メモは多くて書ききれないので、ひとつ良かったのは数学の美しさが少しだけ理解できたこと。そしてアートは自由の指標である、というひとつの答えが素敵だと思った。2024/09/05
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