内容説明
バックパッカー×裁判傍聴!
ある日バックパッカーとなった東大卒の弁護士は、アフリカから小さな島国まで世界131カ国を放浪し、裁判をひたすら見続けた。豊富な写真と端正な筆で綴る、唯一無二の紀行集!
東大法学部卒、四大法律事務所に勤務していた弁護士は、ある日、バックパックひとつで世界放浪の旅に出た。
時には砂浜で、時には荒れ地のテントで、現地の人々とともに酒を飲み、笑い、踊り、歌い、眠る。
そして彼女は裁判所を訪れ、歴史と人びとの姿を、活写しつづけた。
みずみずしい筆致で描かれる、珠玉の紀行集。
<『世界裁判放浪記』(コトニ社、2022年)に加筆・修正を加えた新装版>
【目次】
序章 旅の始まり バングラデシュ1章 アフリカ エチオピア/ケニア/マラウイ/ルワンダ
2章 ヨーロッパ フランス/イタリア/トルコ/ブルガリア
3章 BRICS ブラジル/ロシア/インド/中国
4章 島国 ハワイ/サモア/フィジー/ニュージーランド
終章 旅は終わらない マサイ/日本/ロンドン
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kan
32
期待と異なり、世界各国の法制度や裁判傍聴(というか裁判所訪問)を絡めた旅行エッセイの趣でサラッと読める。著者本人も書いているように、観光的な裁判傍聴に留まるのが惜しい。その国の言語や法制度に精通しているわけではなく、ぶっつけで通訳なしで傍聴するのだから仕方ないのだが、次回作では踏み込んだルポを期待。アフリカの法制度は四層になっているという言葉に、なるほどなあと深く頷いた。また、マサイの慣習的手続きの優先と、日本の「社会通念」という慣習を司法制度の判断に包含させることには類似性があるという指摘は鋭い。2025/01/19
ま
27
本当に世界中いろんなとこに行っててすごい(小並感)。トルコで法廷に入るまでの見栄の切り方良かった。一番印象的だったのはブラジル。ジャスティスTVと称してなんと2002年から法廷のライブ中継をしているらしい。そこで日系人の警察官がスターとなり、結果として裁判所が一つのコンテンツを生んでいるという。なんてワクワクする話なんだろうか。2025/05/04
harumi
13
著者の原口さんは弁護士なので、世界各国の裁判制度をレポートしたものだと思って読んでみたら、どちらかというと旅のエッセイという感じで楽しく読めた。言葉の問題もあるので深く理解するのは難しいのだろうと思う。国の法律があってもその土地土地の慣習が優先されるというのは、日本でも民事だと慣習法が重んじられるというのを聞いたような気がする。慣習法が残っている地域なんてもうほとんどないのだろうけど。いくら素晴らしい憲法や法律が整っていても、実態がついていっていない国も、日本をはじめとして多くあるのだろうと思う。2024/10/05
スプリント
11
弁護士さんが世界各国の裁判を傍聴した旅行記です。 外国人や無関係者には傍聴を許可していなかったりメモをとることが禁止されていたりと様々な経験談が語られています。 バイタリティと行動力がすごい。2025/02/15
hirokazu
8
日本での弁護士業を辞め,世界へ旅に出て,各地の裁判傍聴をする著者の旅物語。エッセイ風な軽い文体ですが,随所に出てくる,かなり根深い問題(社会通念とはなにか,とか)を見つけた時の著者の考察が,とても印象に残りました。とても勉強していて,自分で考え,それをちゃんと言語化できる人だな,と思います。TBSラジオ「安住紳一郎の日曜天国(24年7月7日)」にゲスト出演されたのを聴き,気になっていた一冊でした。2024/12/12
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