中公文庫<br> 大江戸長屋ばなし

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中公文庫
大江戸長屋ばなし

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  • サイズ 文庫判/ページ数 312p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784122059412
  • NDC分類 382.1
  • Cコード C1195

出版社内容情報

大江戸庶民の大半が居住していたのが長屋である。長屋生活に仕きたりや作法など、さまざまな仕組みがあった。その暮らしぶりを活写した秀逸な一冊。

内容説明

江戸庶民のほとんどが住んでいた長屋。大家は親も同然といわれ、入居希望者の人柄の見極めに始まり、夫婦喧嘩の仲裁冠婚葬祭の仕切りまで、店子たちの世話を焼いていた。一方、店子は年に一度の井戸浚いや、煤払いなど、季節の行事の取り決めを守りつつ貧しくも長閑に暮らしていた。そんな江戸っ子の日常を小咄、落語に絡めて活写する一冊。

目次

1 長屋の朝・昼・晩―粋と情の世界に遊ぶ(江戸の市政;表長屋と裏長屋;時のはなし;江戸ッ子の朝 ほか)
2 路地を行き交う行商人たち―ぬくもりにあふれた生活空間(魚売り;野菜売り;惣菜用食品売り;季節の行事用品の行商 ほか)
3 ささやかな楽しみ―“ハレ”の時間の過ごし方(食べ物店;街頭芸人;行楽;信仰と娯楽)

著者等紹介

興津要[オキツカナメ]
1924年栃木県生まれ。49年早稲田大学文学部国文学科卒。51年まで大学院に在籍、教育学部助手。56年同専任講師、59年助教授、68年早稲田大学教育学部国語国文学科教授、94年定年退任、名誉教授。専門は近世後期の滑稽本と明治期の落語、戯作、ジャーナリズム。99年に死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

onasu

18
小咄や落語に絡めて江戸の暮らしを、てのを期待して読んだら、川柳も多く例に曳いた江戸のあれこれ。ちょっと期待とは異なりましたが、読みがいのある一冊でした。  庶民の暮らしは、実際のとこ、どんなだったのか。小銭さえあれば、食事には困らないなんてとこは、案外今と通じていたり。  江戸の刻限と長屋の風景は掴めたか。深夜に木戸は閉まっても、街には色んな屋台が。蕎麦に、いなり寿司に…。  著者は国文学者さん、鬼籍の方ですが、豊富な引用を平易に綴られている。あとがき、長屋のなかに江戸を凝視して、てのもいい結びでした。2014/07/07

ポメ子

6
長屋の住民たちの暮らしが、川柳を通して詳しく描かれていて、時代小説を読む際に、大変参考になりそう。また行商の記述も多くあり、こういう品物が売られていたのだなあと感心。昔の本も色々と紹介されていて十返舎一九の『六あみだ詣』や柴村盛方の『飛鳥川』など、読んでみたいが、中々難しいのだろうなあと思った。2023/07/30

しんすけ

5
著者が小咄や落語に通じた人だから、長屋噺の様なものを期待していたのだが、少々当てが外れた。江戸時代中期から明治に至る江戸・東京の日常生活を網羅的に集めた構成になっている。 井原西鶴にまで言及しているから江戸・東京と限定するのも難しいが、概して江戸・東京を中心とした叙述と云っても許されるだろう。 江戸庶民にとっては鮪が下賤な食品であったと、書かれている。 今でこそトロ・赤身なんて珍重されているが、ぼくがガキだったころは「トロなんて日本人の食い物じゃねえよ」ってなことを宣う通人なるものがいた。2018/10/24

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