内容説明
奈良・猿沢池の畔に鎮座する「采女神社」は池に背を向け、平素は固く門を閉ざしている。昔、入水した采女の霊を慰める祭では、門が開かれるというのだが……。そもそも、なぜ下級女官の鎮魂が連綿と続いているのか。春日大社から壬申の乱、皇位継承の闇、平城京の怨霊封じに続く謎。民俗学者、小余綾俊輔の推理が、隠された古代史を解き明かす。鍵を握る采女とは何者か。歴史真相ミステリー。(解説・北夏輝)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
44
面白かったです。隠された古代史が解き明かされるのが気持ちよくてスッキリしました。春日大社から平城京の怨霊封じに至る謎の鍵を握る采女に興味を抱かずにはいられません。歴史ミステリーとしてはミステリー要素は薄めでしたが、歴史好きなので十分に楽しむことができました。2024/09/09
よっしー
20
文庫版を購入したので再読です。壬申の乱は過去に何かの漫画で読んだ記憶があるのですが…苦手な時代でもあったので、見事なまでにうろ覚え(笑 ある意味でどの意見も新鮮でした。采女神社がある周辺は何度か観光で行っているはずなのに、神社の存在に気が付かなかったので、お祭りのある際に訪れてみたいと思います。にしても、どの時代も勝者の歴史というか、後ろ暗い部分は隠し通すというか…。それを紐解くのは楽しそうです。2024/11/28
イシカミハサミ
17
タイトルになっている采女についての考察はなるほどではあるけれど、あまり大きな出来事とは感じない。 それより後の巻で規定事実のように扱われていた大海人皇子(天智天皇)の考察について。 自分なら、書紀に天武の年齢が正しく記されていないのは、天武が本当に天智よりも年齢が上、つまり兄であり、天智の方が地位の簒奪者だったことが明らかになってしまうから、と考えるし、赤い旗は、民の味方は自陣のほうであることを示すものだったと考える。 少なくとも、この本で示されている程度の論拠で展開していい論では、やっぱりなかった。2026/05/11
hnzwd
16
平城京の東端にある采女神社で行われる祭りから、歴史の謎に迫るというQEDと同じスタイル。取り扱う時代が奈良時代、、世代的には大化の改新ですが、最近では乙巳の変。普通に考えればちょっとおかしいよね。勝った側に都合良すぎだよね、という研究から学説が更新されてくのは、自然だし、受け入れやすくていい。今作は、なぜ身分の低い采女が、こんなにきちんと祀られているのか、という謎。ラストは、、すごいわ。信じたくなる。2025/04/12
naolog
9
ただひたすら歴史を紐解く小説。関連した殺人事件とか起こらず、フィールドワークにでかける。学校ではあまり触れられず、なんだかよくわからない時代だが、人間模様が見えてくるとなるほどなぁ、と。春日さんに縁のある人間として、また訪れたい。2024/09/24
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