日本経済新聞出版 部下のポテンシャルに疑問を持ったら読む本 高業績者が持つダーク・パワーの秘密

著者名：鈴木智之【著】/須古勝志【著】

日経BP（2024/06発売）

• ISBN：9784296119974

内容説明

「少し問題あり」の人材が、仕事ができる！
　　　　　　　は本当だった。
　　　6.6万人超のデータが浮き彫りにした
　　高業績人財たちに秘められたパワーの源泉。

　多くの職場に、協調を拒み、ケンカ腰で、揉め事を起こす人がいる。自分勝手な都合を優先し仕事を途中で放棄し後始末に困る人。自分が特別扱いされないと不機嫌になる人。嘘で問題を隠蔽する人。出世のために平気で周りを蹴落とす人。部下の気持ちを考えず限界まで追い込む上司……。経営学や心理学においては、こうした社会で望ましいとされるものとは逆方向の行動を「反社会的行動」という。
　最近の研究により、こうした反社会的行動は「ダーク・トライアド」という性格特性によってかなり説明されることがわかってきた。そして従来、主に社会とは相いれない（反社会的な）人の代表例として扱われてきたその存在について、近年の先端的研究は、そう事は単純ではないという人間の深みを解き明かし始めている。

　本書は、最新の研究成果をもとに、高業績人財と反社会性の関係性の理解に基づく人材育成・人事施策への活用の可能性を説くもの。誰もが持ちうる反社会性と向社会性の両面のうち、向社会的に働くものを「ダーク・パワー」と定義し、その根幹をなし人間に存在する強いエネルギーを持つ力であるダーク・トライアドについて、いかにすれば向社会性への行動変換をもたらし、強力なプラスのエネルギーとして発現する高業績人財、次世代リーダーに変えていくことができるか、科学的人材育成の基礎概念と実践手法を、事例も紹介しながら解説する。

目次

はじめに

第１部　理論編
　第１章　高業績と不祥事の分かれ道
　第２章　ダーク・パワーの基礎知識
　第３章　マキャベリアニズムのダーク・パワー
　第４章　ナルシシズムのダーク・パワー
　第５章　サイコパシー傾向のダーク・パワー

第２部　実践編
　第６章　ダーク・パワーとワーク・レディネスの実践的考察
　第７章　日本の職場で働く人の実態
　第８章　これからの選抜における実践的視点

おわりに

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[Yuki]

部下の職務遂行能力の低さについての本ではありませんでした。 ネガティブな活動の要因となるダークな性格特性（マキャベリアニズム、ナルシシズム、サイコパシー）について書かれた本となります。経営学、心理学の観点から考察されており、なるほどと思うことが多々ありました。ダークな性格特性を持った人は忌避したくなるところですが、条件次第ではかえって高業績につながるとのこと。確かに、その通りだと思います。

2024/11/14