野矢哲学に挑む - 批判と応答

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野矢哲学に挑む - 批判と応答

  • ISBN:9784000018296

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内容説明

現代の日本を代表する哲学者の一人である野矢茂樹は,知覚,意味,他者,そして心など,さまざまな難問に向き合い,みずからの言葉で考えつづけてきた.その思索に九人の気鋭の哲学者が挑み,議論の弱点・難点を論じ,批判を繰り出す.野矢もそれを受けて応答,言葉と言葉の真剣勝負がはじまる.最前線で繰り広げられた対話の記録.

目次

序(塩野直之)
解説1 眺望論と相貌論(金杉武司)
解説2 ウィトゲンシュタインと野矢哲学(高村夏輝)
第1章 物語のポリフォニー(塩野直之)
 応答 物語を読むことと共に生きること(野矢茂樹)
第2章 世界には何があるのか──相貌なき対象の必要性(山田圭一)
 応答 どうして一つの同じ対象があると言えるのか(野矢茂樹)
第3章 どこでもないところからの眺めは必要か──有視点把握と無視点把握の関係(鈴木雄大)
 応答 「ここ」も「あそこ」からすれば「あそこ」になる(野矢茂樹)
第4章 「物語」としての知覚論──意識の繭に閉じ込められた生き方はありうるか(森永 豊)
 応答 「相貌」というあまりにも曖昧な概念(野矢茂樹)
第5章 自由の可能性──場と相貌の二元論から考える(李 太喜)
 応答 自由の正体がまだ見えない(野矢茂樹)
第6章 意味するという事実のありか──根元的規約主義を批判する(金杉武司)
 応答 3階建ての建物を平屋だと思うと変なことになる(野矢茂樹)
第7章 意図はどこにあるのか──「内と外」の比喩のゆくえ(竹内聖一)
 応答 問いがあるから意図が生まれる(野矢茂樹)
第8章 「論理の他者」という謎(高村夏輝)
 応答 ザラザラした大地へ戻れ!(野矢茂樹)
第9章 規則のパラドクスを解決する──相貌の自己知に訴えるアプローチ(島村修平)
 応答 一人称権威の謎(野矢茂樹)
思考不可能なものは存在するか(野矢茂樹)
哲学の風景──あとがきにかえて(金杉武司)
執筆者紹介

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

buuupuuu

17
眺望論、相貌論、あるいは根源的規約主義などの論点が個別に論じられている間はまだいいが、それらの関係性、整合性が論じられる段になると途端に難しくなる気がする。もちろん本書は野矢哲学の全体を相手にするものだから、そういった関係性を論じている箇所こそ本書の読みどころなのだと思う。ウィトゲンシュタイン的思考によってアップデートされたプラグマティズムというのが、本書を読んで抱いた野矢哲学に対する勝手な印象である。とはいえプラグマティズムからの直接の影響はなさそうなのだが。2024/07/16

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