ここにいること 地下鉄サリン事件の遺族として

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ここにいること 地下鉄サリン事件の遺族として

  • 著者名:高橋シズヱ
  • 価格 ¥1,870(本体¥1,700)
  • 岩波書店(2024/06発売)
  • 夏休みの締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/24)
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  • ISBN:9784000228831

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内容説明

1995年3月の地下鉄サリン事件で夫の命を奪われ,この日を境に〈被害者遺族〉としての日々が始まる.席の確保から始まった10年以上にわたる裁判の傍聴,押し寄せるメディアとの対応──.その中で家族とともに,自らの人生を模索していった軌跡を,こまやかなタッチで描く.「いまここにいること」の大切さが伝わってくる1冊.

目次

第1章 あの日 事件
病院のベッドで/父への報告/エレベーターホールの報道陣
第2章 流されるままに
司法解剖/運が悪かったのか/結婚記念日/泣き虫の私/転機/「高橋さんには元気になってもらいたい」
第3章 代表世話人になる
地下鉄サリン事件被害者の会の結成/初めての裁判傍聴/パースの彫像/この悲しさは,ほかにはない/満一年の日/裁判での涙
第4章 私だけが不幸なのではない
「教祖」松本智津夫被告の初公判/難航する手記集の出版/時間がほしい/被害者としての苦悩/悲しみのどん底からはい上がる/泣き寝入りはしない
第5章 国の壁に挑む
視野が広がる/初めての証言/被害者相談室/黄色い手記集/こみあげる怒り/「被害者」が置き去りに
第6章 戸惑い
鈍る気持ち/なぜ証言を断ったのか/無期懲役という求刑をめぐって/手記集『それでも生きていく』
第7章 声をあげる
私は逃げない/各地の遺族との出会い/やればできる/被告人の家族/体験を伝える/被害者,遺族に付き添って/残された家族の想い
第8章 アメリカに教わったこと
気持ちの変化/遺族が支援者に/支援の現場/心を癒す
第9章 報道を変える
取材を断る権利/一つの「コクーン」として/それぞれの母と子/勉強会を始める/自助グループのむずかしさ/事件の数の判決を
第10章 心残り
9・11米国同時多発テロ事件/子離れ/義母との別れ/そして父の死/桜の季節
第11章 私を支えるもの
グラウンド・ゼロで/十年後の幸運/神戸のお土産/その日のカレーライス/いっしょに歩いていける人/続けるということ/ピンクの冊子/ここにいること
あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mittsko

6
夫を殺され「地下鉄サリン事件被害者の会」代表世話人となった筆者の回想録。「オウム真理教犯罪被害者等を救済するための給付金の支給に関する法律」が国会審議入りするタイミングで、事件以来13年間の出来事をふりかえる(同法は出版3か月後に可決成立)。文面から伝わってくるのは、哀しみと痛みはもちろん、その激情を包みこんでいるかのような知性の豊かさだ。淡々とした文章の向こうに、傷ついた優しい心が幻視される。心して読むべし! ⇒ 「なお、この本の印税は「地下鉄サリン事件被害者の会」の活動のために寄付されます」2017/11/28

茉莉花茶

3
オウム関連本を探して、軽く立ち読んでいてぐいぐい読み進めることが出来たので貸出読了。毎年ニュースで見かける高橋さん、ご苦労がどれだけ大変かはその会見のたびに伝わって来ていた。旦那さんが一乗客だからではなく、営団地下鉄職員だから使命感をもって出来るのだろうか、そうだとしてもとても真似できないとお見かけするたび敬意を感じていた。読んで思ったのはやはりその大変さ。もっと大変だって愚痴ってもいいぐらい大変だと思った。オウム事件の知るべき情報の一つとして読めてよかった本。犯罪被害者を巡る状況もこの尽力で前進したのだ2018/08/22

ゆかり

2
この本では地下鉄サリン事件の被害者と遺族が国やメディアに対して、自分たちの扱いを訴え、変えていく軌跡が書かれている。注目すべき点は、遺族の会がまとまることの難しさ。遺族には、もう事件のことを思い出したくないし、メディアにも話したくないという人もいる。被害者と遺族も考え方の違いから衝突をしてしまう。しかし、著者の高橋シズエさんはそうした違いを認識しつつも、自分の行動を信じて、活動を続けている。2023/07/24

JunTHR

2
素朴な言葉とストレートな表現で、“被害後”の苦労が記録されていて、“自分がこの立場だったら”とは考えずにはいられない。著者シスヱさんが自信を持ったり、自己嫌悪に陥りながら、犯罪被害者遺族のために奔走する。勇ましい。特にオウムの事件では、犯人の側ばかりに興味を持っていた自分を反省。いかんいかん。2012/04/22

takao

1
ふむ2024/09/21

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