筑摩選書<br> 空白の團十郎 ――十代目とその家族

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筑摩選書
空白の團十郎 ――十代目とその家族

  • 著者名:中村雅之【著者】
  • 価格 ¥1,815(本体¥1,650)
  • 筑摩書房(2024/06発売)
  • ポイント 16pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784480018014

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内容説明

十代目市川團十郎(本名・堀越福三郎)は、明治の名優・九代目市川團十郎の長女・實子の婿養子。「慶應」を出て銀行員として勤めたが、九代目の死後、30歳を前に歌舞伎の世界に身を投じ市川三升を襲名。1956年に75歳で亡くなる近くまで舞台に立ち続け、死後「十代目」を追贈された。これまで経歴に不明点が多く、はっきりと評価もされてこなかった十代目は。果たして「團十郎」の名跡に値しない人物だったのだろうか。「空白の團十郎」の生涯を、家族との関わりとともに描き出す。

目次

はじめに/第一章 理想の婿/1 裕福な商家の次男/日本橋の履物屋/明治十三年生まれ/名士・利兵衛/2 慶應ボーイ/「慶應出」の謎/夜間の商業学校/「塾員」と「三田会」/3 持ち上がった縁談/銀行員/實子との結婚/4 教養人であり、良き家庭人/「飲む打つ買う」/読書と絵画/築地の家/茅ヶ崎の別荘/博識・多趣味/家族思い/第二章 江戸の守り神/1 江戸歌舞伎/荒くれ者の町/「江戸三座」/「小芝居」/2 團十郎代々/初代/二代目・三代目/四・五・六代目/追放された父/自殺した兄/3 遊郭と魚河岸/吉原/浅草へ/華やかな町・流行の発信基地/「助六」の舞台/日本橋魚河岸/歌舞伎の大贔屓/「助六」と河東節/第三章 「文化人」への道/1 若太夫/河原崎座の養子/初舞台/市村座へ/花形役者に成長/2 権之助/近世と近代の狭間/養父の死/芝居小屋から「劇場」へ/3 「市川宗家」へ復帰/團十郎襲名と新しい試み/河原崎座の消滅/4 演劇改良/「西郷芝居」/ガス燈ともる新富座/決意表明/政治家との懇談会/「活歴」/松羽目物/横槍が入った「天覧」/演劇改良会/初の「天覧」/三升会の設立/日本演藝協会/5 晩年/挫折/古典への回帰/盛大な葬儀/6 銅像・「劇聖」・胸像/難航した「三年祭」興行/三座合同の「十五年祭」興行/「暫」の銅像/初舞台の地・浅草/「劇聖」誕生/東京と大阪で茶会/「團菊」の胸像/7 「文化人切手」/芸能人で唯一/関連行事/三升の著書/第四章 女役者から女優へ/1 女優へのこだわり/「女團十郎」/男女混合劇の解禁/「鏡獅子」/外国人女優に感心/2 女優になった妻/稲延家から物言い/帝劇と女優養成/西園寺の勧め/明治座を選ぶ/翠扇と旭梅/翻訳劇に奮闘/不入りの明治座/歌舞伎座へ/消えて行く二人/3 女優、その後/帝劇技藝学校/豊川の娘たち/市川少女歌舞伎/惜しみない尽力/「女優座」/第五章 役者・三升/1 宗家継承/個性派揃いの門弟/「團菊左」の一角──初代市川左團次/口跡の悪さが仇──五代目市川小團次/一度は破門の憂き目──初代市川猿之助/無理やり門弟にされる──七代目市川八百蔵/師匠を慕う若手──八代目市川高麗蔵/子飼いは一人/2 突然の役者志望/決意のきっかけ/家族・門弟に宣言/奥役・新井半二/心強い指南役/上方一の人気役者/鴈治郎に弟子入り/九等鑑札/仮の芸名/堂々たる初舞台/早くも注目/3 「堀越福三郎」を名乗る/華やかな大阪入り/慌ただしい毎日/中座での初舞台/京都・南座へ/福三郎の位置付け/4 「三升」襲名/東京へ/噂の的/「矢の根」で披露/歌舞伎座に腰据える/押し出しの良さ/第六章 「歌舞伎十八番」の復活/1 権威の象徴/多彩な演目/「勧進帳」/「暫」/「助六」/「矢の根」/五つだけ演じた「九代目」/有名無実/「新歌舞伎十八番」/2 競い合う門弟/先陣切った高麗蔵の「景清」/左團次の「毛抜」/「鳴神」/「関羽」/「鎌髭」を引き当てた段四郎親子/3 三升と「十八番」/松竹に大金を要求/幸四郎の「助六」に待った/復活に乗り出す/「解脱」/「不破」/「嫐」/「象引」/「押戻」/「蛇柳」/「七つ面」/「外郎売」/第七章 受け継がれる名跡/1 白羽の矢/後継ぎ不在/「目千両」の子/「大根の徽」/2 「海老蔵」襲名/「市川宗家」の養子/次への期待/苦悩の終戦前後/3 「花の海老さま」/初の「助六」/曰くつきの「源氏物語」/専門家総がかり/押し寄せる人気/新作「杜若」/三升の信念/「十代目」追贈/4 「團十郎」復活/海老蔵の心中/人気低迷打破の起爆剤/社運を賭けた大興行/三升が見抜いた資質/おわりに/市川團十郎家系図/参考文献/「十代目市川團十郎」関連年表

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