内容説明
シャーロック・ホームズは探偵業を引退し、ロンドンを離れて一人で養蜂を行っていた。久々に会ったワトソン博士と話をしていると、伊藤博文が満州で独立運動家の何者かに暗殺されたという報せが届く。
ロンドンに戻って伊藤博文”惜別の会”の招待状を受け取ったホームズのもとに怪しい女が現れ、「伊藤博文を殺した真犯人の存在」をほのめかす文章が彫られた仏像を渡して姿を消していった――。
全米ベストセラー待望の続編!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
117
シャーロック・ホームズのパスティーシュですが、若干違和感を覚えました。ホームズが嫌味な人間に感じられる気がします。探偵業から引退して養蜂家へと転身したところ伊藤博文の訃報が届きます。その後時間が経過したのちにお別れの会にワトソンと日本まで出かけます。そこで伊藤博文が実際にはどのような状況にあったのかや、山縣有朋や桂太郎またドイツのスパイなどが入り乱れた感じでの話になっています。もう少しすっきりとした話にしていただきたかった。2024/11/03
ダミアン4号
41
脳内で再生される姿はジェレミー・ブレッド…ロバート・ダウニーJr.って線もあるね。じゃ伊藤博文は?伊藤博文=千円札のイメージしかないので…まぁ姿はさておき声ともなるとどんなだったのか(ホームズ&ワトソンはもちろん吹替えの声優さん)以前、織田信長の声を肖像画や諸々の記録で再現するというプロジェクトで想像とは違う甲高い声の持ち主という事を知り驚きましたがここに登場する伊藤博文は千円札の肖像より若い?同じくらい?声が想像できない。伊藤博文暗殺事件をホームズが解決…真相が突飛すぎて“なんちゃって明治”のイメージが2024/10/08
ひさか
37
2024年6月角川文庫刊。伊藤さんここまでやるかとは思ったが、全体としては、退屈でした。2024/07/31
つーこ
31
前作から月日が経った後の続編。あるあるだが続編は前作を下回る。だけど『伊藤博文暗殺』という衝撃的な事件をホームズが暴くなんて、とても魅力的な話。話自体はちょっと無理があり納得できない部分もチラホラあったが、老いたホームズの行方に想いを馳せてしまったし、何よりも実際の伊藤博文もこんなラストだったらよかったな・・と思った。2024/09/17
geshi
28
ホームズ好きならずとも楽しめて、シャーロック・ホームズのパスティーシュとしても歴史ミステリとしても高いクオリティーのエンタメ作品。なかなかに見ていて辛くなるシーンで探偵を引退したホームズが再び日本を訪れ伊藤博文暗殺事件の真相と陰謀に挑む、下げてからの上げがうまいこと。歴史情報を詰め込んでくるのが厳しいが、中盤すぎてのこれぞホームズというべき名作オマージュ推理場面には喝采。後半は冒険活劇の色が濃くなり、一度死んだはずの人物が大活躍してくれる展開に心躍る。「最後の挨拶」に至るまで愛があるなぁ。2024/08/19
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